プロコーチが勧める「コーチング研修」の選び方

「答えのない時代」と言われるようになって、組織リーダーに求められるリーダーシップのスタイルも従来のトップダウン型から「部下の潜在能力を引き出す」コーチ型にシフトしてきています。そんな中、教育研修においても「コーチング研修」はもはや必須になっています。
現在、「コーチング研修」は研修会社をはじめ様々なで提供されていますが、何を基準に選んだら良いのかは「迷う」ところではないでしょうか?
今回は「コーチング研修」選びのポイントについて考えてみたいと思います。

「目的」と「期待するGOAL」に合った研修内容かどうか、「研修後のアウトプット」としては何を期待するのか

まずは、どのような目的でコーチング研修を受けさせたいのかを明確にし、その目的に合った内容の研修かどうかを確認することが重要です。そして、研修が終わった後、参加者にどうなって欲しいのか?という「GOAL設定」と、GOALに繋がる「アウトプット」を設計しておく必要があります。
特に学びっぱなしではなく「アウトプット」の仕掛けを用意する事で、学んだ知識を「定着」させる効果があります。

下に代表的な「目的」「GOAL」「アウトプット」を挙げてみました。

①コーチング研修の初級編

目的

まずはリーダー達にコーチングの基礎的な知識を学んで欲しい。

GOAL

コーチングの目的や効果、どんな要素があり、構造になっているのかを他者に説明できる。

アウトプット

全体ミーティングで60分使ってメンバーにレクチャーし、フィードバックをもらう。

②コーチング研修の中級編

目的

対象者にコーチングのコミュニケーションを身に付けてもらい、少しでも部下育成に活用させたい。

GOAL

職場で1on1が開始できるようになる。

アウトプット

アクションプランで具体的な計画を作り、実施する。

③コーチング研修の上級編

目的

研修参加者であるリーダーに、部下の能力を引き出すリーダーになってもらいたい。

GOAL

コーチングを習得し、コーチングを用いた関わり方ができるようになる。

アウトプット

  1. コーチングの要素である「アクティブリスニング」「承認」「質問」等のスキルを計画的に実施できるようなアクションプランを作る
  2. アクションプランに対する振り返りを「コーチ」と一ヶ月に一回行う
  3. 半年後、部下達や上司からのリーダーに対する評価が好転する

④コーチング研修の最上級編

目的

社内コーチを育成し、風土改革を起こしてゆきたい。

GOAL

  1. 一年後の組織診断の結果が大きく好転している
  2. 数値指標が好転している(売り上げ、残業、離職率等)
  3. 外部(取引先)からの評価が変わっている
  4. 半年後、ICF(国際コーチング連盟)の資格取得者が○名出た。

アウトプット

  1. 受講者が社内でコーチングを開始している
  2. ICF(国際コーチング連盟)の資格取得に向かって、各自が行動を計画している
  3. 参加者同士が自発的に「リフレクション」の機会を計画している

①初級編から④最上級編に向かうほど「期待値」は高く、内容も手厚くなっています。

会社として「どこ」を目指すのか?を考えてみてください。
まずは①から入り、順序だてて④に向かって計画してゆくのも良いと思います。

講師の実績、経験の有無

講師の実績や経験を確認し、信頼性の高い講師による研修を選ぶことが大切です。
さらにもう一つ重要な要素があるとしたら、その講師に「教育に対する思い」があるかどうかです。
なぜ、講師をやっているのか?はその人なりの理由があると思いますが、「思い」の有無は、研修参加者への関わり方やメッセージの伝わり方にも違いを生みます。
研修を決める際に「講師候補の人」と面談する機会があれば、「なぜ、この仕事をしているのか?」という質問をしてみてください。
どこかで聞いた事のある教科書のような回答ではなく、その人なりの「言葉」で話せる人であれば、「思いのある人」と考えても良いでしょう。
それも「目的」によって選び分けていただければと思います。
例えば、目的のところで書かせていただいた①「知識を教える」というレベルであれば、実務でコーチングをやっていない「講師」や「コンサルタント」でも十分かなと思いますが、「知識がある」のと「できる」には大きなギャップがあるので、目的の②以降のように、参加者に対し変容、つまり「できる」ようになってもらいたいと考えるのであれば、経験値の高い「プロコーチ」である方が望ましいと思います。
目安としては、ICF(国際コーチング連盟)のPCC(プロフェッショナル認定コーチ)以上がお勧めです。
ICFは一般の方にはあまり知られていませんが、国際的に認知されているコーチング専門機関であり、資格取得には①プロコーチとしてのコーチング実施時間(PCCは500時間以上)と、実際に「コーチングを実施した音声」二本、さらに知識テストの合格が必要です。
つまり、経験と知識の双方が伴っていないと合格できない資格であると言えます。

また、組織で働いた経験があるかどうか?マネジメントの経験があるかどうかも重要なポイントです。
一口に「コーチ」と言っても、「得意分野」が違います。候補に挙がった人が「組織向け」のコーチングに適した「コーチ」なのかどうかという視点も持って選んでください。

最後は候補に挙がっている「コーチ」の「プレゼンス」(存在感)「教え方のスタイル」や「考え方」「パーソナリティ」を考慮した上で「自社に合った」コーチ選定をすればよいと思います。

研修の形式

これも「研修の目的」によって異なります。例えば、知識を伝えるような研修であれば「教室形式」や「オンライン」授業でも良いと思いますが、意識変容、行動変容に導く為の研修であるとするならば、参加者同士の対話やワークなどで「自分の頭で考える」「自分の言葉で話す」「相手の話を聴く」「自分以外の視点に触れる機会がある」など参加者が「気づく」、参加者から「引き出す」仕掛けが多い設計が望ましいでしょう。
プログラムの中で「集合」「一対一」「グループワーク」などが設計されている事、そして「意図」を確認しておく必要もあります。
良い講座は「なぜ、そのスタイルをとるのか?」という質問にも説得力のある理由があるはずです。

研修のスケジュールや場所

目的によって、「コンテンツ」の「長さ」や「会場」「実施手段」は変わります。やはり、これも目的をフィックスした上で考える必要があります。さらに参加者の事情、繁忙期や異動がある時なども考慮してスケジューリングをしましょう。

研修予算

予算の大枠は最初に「潰しておく」必要があります。よくあるのが「目的」と「予算」が合わないケースです。決裁者が内容に対しては賛成していたのに、見積もりが出た途端反対されるというパターンはよく起こります。二度手間、三度手間とならないように「予算ありき」であることも念頭に置いて「目的別」に「期間」「価格」で3パターンは考えておいた方が良さそうです。
その上で「落しどころ」を決めましょう。

株式会社プレジャーポケットでは、「目的」から実施に至るまで「営業マン」ではなく、実際に講義を担当する「経験豊富なプロコーチ」がご相談に乗らせていただきます。もちろん、「相談は無料」です。お気軽にお問い合わせください。

関係の質がなぜ重要なのか?

組織改善モデルとは

関係の質 感情の質 問題の質 思考の質 行動の質 成果の質 風土の質 コミュニケーションの質 心理的安全性 中長期プログラムで刺激
組織の成功循環モデル(マサチューセッツ工科大学 ダニエル・キム教授 提唱)引用

「関係の質」の重要性はダニエル・キムさんが提唱した成功循環モデルで説明が出来ますが、プレジャーポケットでは、「関係の質」「思考の質」「行動の質」「成果の質」の他に「感情の質」「問題の質」「風土の質」を加えた7つの要素で考え、「組織改善モデル」と呼んでいます。

「関係の質」とはチームに所属しているメンバーがどういう関係性を築いているか?という事ですが、強いチームを創るにはまずこの「関係の質」を高める事が重要になります。
なぜなら、「関係の質」が高いと心理的安全性の高いメンバー個々がそれぞれ個性を発揮しながら、同じ目的に向かう状況を作ることができるからです。
仮に「考え方の違い」があったとしてもそれを「個性」として認め合えれば、感情的な対立に繋がる事はありません。
なぜ、ここであえて「感情の質」を加えたのか?と言うと私達人間は、「思考も行動も感情の影響を強く受ける」からです。
これは、脳の進化プロセスに理由があると考えられていて、脳が「本能」「感情」「思考」の順番で発達してきた事に起因していると言われています。
簡単に言うと「好感を持っている」「認めている」人の言う事は自分の考えと違っていても「そういう考えもあるな」と認められるけれど「嫌いな」人「尊敬できない」人「認めていない」人の言う事は「間違っている」「何か上げ足を取ってやろう」と否定的に捉えてしまいがちという事です。
大きな組織でありがちな「派閥」のようなものを考えていただけるとわかりやすいと思います。
感情の質が低いと組織で起こる「問題の質」についても「厄介な事」「蓋をしたい事」と言う認識になり、考える事も応急処置的になり、本質的な問題に目を向けようとはしないでしょう。
したがって、問題の質が高いという事は「成長のチャンス」と捉えられ、本質的な解決に思考が向いてゆきます。話し合いの結果出てくる「考え」も建設的になり、「出来ない理由」ばかり探したり、「出来るだけ負担が無いようにしようという発想」になる事もなく、良いアイデアや発想に繋がるわけです。
結果、「行動の質」も上がり、そこから生まれる「成果」は偶発的で一過性のものではなく、
積み上げて行ける持続性のある「成果」に繋がってゆきます。
そしてそれがさらに、「関係の質」を高める要因になり、善循環が続いてゆく事で「風土の質」が向上するわけです。

プレジャーポケットでは、チームの「関係の質」を高める取り組みをご用意しております。ご興味があればお気軽にお問い合わせください。

視考感体積とは?

人は年齢と経験を重ねてゆく中で、ものの考え方や捉え方がだんだん固定化してゆきます。
頭が固くなるという言い方に象徴されるように、柔軟性が失われてゆき、目の前のことににしか目が行かなくなり、視界も狭くなります。
また、自己中心的な思考と自己防衛本能による「守りの感情」が定着してゆきます。

視界が狭くなると同じことを繰り返す事(ルーティン)に慣れてしまい、受動的になり、変化に対し抵抗するようになります。

したがって、人の意識が成長する上で、モノの見方、捉え方、感情を感知する能力を柔軟に拡大してゆく必要があります。
プレジャーポケットでは、これを視考感体積と呼び、「視野×視座×感情」という式で表します。

弊社の教育プログラムには参加者の「視考感体積」を広げるアプローチが設計されています。

「リーダー育成」と「組織変革」を同時に行うプログラム

弊社で展開している「プレイングマネージャー育成プログラム」は、おかげさまで導入いただいている企業様から大変好評をいただいております。

理由は「教育」の目的を実現できるプログラムだからです。

教育研修は本来、対象者が受講する事で「意識変容」が起き、職場で「行動変容」が起きる事、つまり、組織に何かしらの「良い変化」をもたらすことを目的としております。

しかし、実際は「研修」を受けてもなかなか行動変容までたどり着かない事が多いのではないでしょうか?

それは、新たな行動を起こす動機付け、チームにおける価値のある取り組み、そして行動の継続を促進するための「設計」がされていない事が大きな原因です。

どんなに研修が素晴らしくても、研修を一回二回受けたくらいでは、なかなか人は変容しません。

それは、私自身も数多くの「研修」を提供してきた事で嫌と言うほど経験してきたのでよくわかります。

対象者が変容しないのは「知識やスキル」が足りない事もあるかもしれませんが、それよりも「変わる理由」つまり「意思」がない事、また、変化に価値を感じる事、行動を継続できない事にあります。

したがって、これらの点を解決しない限り、提供側としては、一応「やっている」という満足は得られるかもしれませんが、効果については、「参加者の責任だよね」ところで落ち着いてしまうのではないでしょうか?

なぜ「プレイングマネージャー育成プログラム」で変容が起きるのか?

1. モチベーションを高める事からスタートする

どんなに素晴らしい研修でも、受ける側が学びを活かす「モチベーション」がなければ、全く役に立たない無駄な投資になります。

そして、そのモチベーションはどこから生まれるのかと言うと、弊社では参加者が自分の現状を客観視して、未来を「希望」と「絶望」の両面から考察する事によって生まれると考えています。

簡単に言うと、将来を考えると「現状維持ではまずい事になるな」(絶望)、むしろ「変わる事で定年後も含めて良い人生にできるな」(希望)と考えられるようになる事です。

これによって、「学び」を自分事として捉える事ができるようになります。

私たちは何もなければ、目の前の事に追われ、あまり、将来の事をじっくり考える機会がありません。

でも、機会を作って改めて将来を考える事で、今の自分を俯瞰して捉えるこちができるようになります。

希望と絶望、天国と地獄とも言えますが、上手くいったバラ色の未来と避けたい最悪の未来を考える事は、価値観を見直す機会にもなり、非常に効果的です。

2. 視点を変える仲間達との対話

研修の中でグループセッションを多く取り入れています。

これは同じ立場の仲間達と「自分の考え」や「感じたこと」をディスカッションすることで、自分とは違う視点を手に入れる事に意味があります。

特に同じような立場の人間が自分とは違う視点を持っている事に気づくと、自己内省が始まり、行動変容に繋がりやすくなります。

同じことを言われたとしても、上司から言われるのと同僚が言うのでは「受け取り方」にも違いが出るのです。

3. チームにおける「関係の質」を高める

「質の高いコミュニケーション」が設計されている。

さらに、弊社のプレイングマネージャー育成プログラムは、集合研修の他、リーダーがチーム内で変革を起こす対話が設計されています。

これは「業務のやり取り」ではなく、「理想のチームとはどんなチームか?」「現状とどのような違いがあるのか?」「チームをどうしたいのか?」「チームにどうかかわってゆきたいのか?」「リーダーに望むことはどんな事か?」等を包み隠さず、本音で話し合う事です。

多くのチームでは、日常業務の打ち合わせ等は頻繁に行われていると思いますが、「自分達」が「何処に向かっているのか?」「それはなぜか?」というような、チーム運営上、本来は重要である対話がなされていないのが実情ではないかと思います。

メンバーが何を考えていて、どんな願望があり、悩みを持っているのか?を共有しあう事はお互いをより深く理解し合い、より強いつながりを創る上では欠かせない事です。

また、チームメンバーがどんな関わり方をしているのか?を表す「関係の質」は、長期的な成果に影響を及ぼす事や風土改革に欠かせない事は組織学の大家である「ダニエル・キム」氏によっても提唱されておりますし、グーグルの実験でも立証されています。

4. リーダーの行動変容をサポートするプロコーチによるコーチング

モチベーションが上がり、チームにおける改善活動を実りあるものにするためには、リーダーを孤独にせず、チャレンジを継続させる為の応援が必要です。

行動を変え、新たな良い習慣を創るには「継続」しながら、PDCAを回してゆく事が重要です。

しかし、一人では継続が難しいのです。

それは、ダイエットやジョギングを始めても中々長続きしないのと同じ理由で、その人に問題があるわけではなく、私たち人間が共通に持っている本能に原因があります。

個別コーチングでは主に本人が「自覚できない成果」に重点を置き、自発的な改善活動を促進できるようにサポートしていきます。

5. 経験学習を加速する「内省」…グループコーチング

このプログラムでは、リーダー同士が「内省しあう」メニューを後半に用意しております。

自分が部下に関わる中で「感情を乱された」出来事について話し、同じリーダー仲間からのフィードバックや質問のシャワーを受ける事で自身を内省し、新たな行動に繋げてゆく事を目的としています。

これは有名なヘンリーミンツバーグというマネジメント学の研究者が発案したものからインスパイアーされて作ったものです。

マネジメントの学びはMBAではなく、現場の経験から学ぶことの方が有効であるという信念のもと作られました。

主観で物事を捉える私たち人間は「自分の見方、考え方」が「普通」であり、他者も同じであると考えがちです。

しかし、当事者でなくなると「冷静」に「客観的」に自分の心を振り返る事が出来ます。

自分と違う見方を手に入れる、俯瞰して捉えられる能力を磨く事は、リーダーの成長にとても有効に機能します。

このように弊社のプログラムは参加者が参加し続ける事で、無理なく「変容」してゆくように設計されています。

「現状」は「今までの行動」を積み重ねた結果が表れているものです。

したがって、現状を変え、新しい状況を創るには「行動」を変えるしかありませんし、行動を続け、習慣にする必要があります。

弊社は有名な企業ではありませんので、依頼するには勇気が必要かもしれません。

しかし、参加者の成長に真剣に向き合う覚悟は誰よりも持っているつもりです。

ご興味をお持ちいただけたら、詳細をご紹介する機会を頂けると嬉しいです。

感想が言えない日本人

現在、私が提供している教育の大半は、研修とコーチングをサンドする形で半年間走るプログラムが中心です。

研修と研修の合間に個別コーチングを実施しているのですが、研修を受けた方との最初のコーチングでお聞きするのは研修の感想です。

これは、どんな感想を持ったのか?その人なりにどう感じたのかを知ることがコーチングを提供する上で大切な事だからです。

でも、大半の人が「感想」を話してはくれません。

どういうことかと言うと、どんな研修だったかを説明したり、学んだことを説明するのです。

こういう「現象」に遭遇すると私は改めて「危機感」を強く抱いてしまいます。

なぜ、感想が言えないのか?という事ですが、私なりに推測すると、常に「正解を言う事」を求められて、長い事、過ごしてきたからではないかと感じています。

私の提供する研修は、もちろん知識やスキルを学んでいただくという要素もありますが、なぜなのか?何を?どのようにするのか?を自分で「考える時間」を多く設定しています。

したがって、何かしら「感じる」事があるはずなのですが、なかなか、「感想」は出てこない。

自分の感想はないのか?

では、本当に「感想」はないのか?と言うとそうではないと思います。

「そんなの机上論だろ?」
「出来の良い部下の場合はそれで良いかもしれないけれど、あいつには無理」
「そんなことしている時間はないよ」
など、心の中でつぶやいた事は少なからずあるはず。

でも、いざ感想を求められるとお門違いな返答をしてしまうのは、単に感想を言う「習慣」がないからだと思っています。

したがって、感想を言ってもらえるようになるには、 繰り返し、しつこく「感想」を求めてゆく以外にないと思っています。

感想や考えを求められた時に、自動的に「正解」に直結するようになっていたシナプスを、感想を答える訓練を繰り返す事で「自分の心」につなぎ直すという事です。

例えば、「今言ってくれたのは、学んだことですね。感想を言って。感想を」と言う風に食い下がるという事です。

こういう事を何回か繰り返すことで、自分の抱いた感想や考えがまず第一に頭に浮かぶようになり、問題なく、抵抗なく、感想が言えるようになるはずです。

感想にこだわる理由

私がここまで「感想」を言ってもらう事にこだわる理由は、「感想を言う」事が人の感情に興味を持つことに繋がるからです。

なぜなら、「心に感じたことや思ったこと」を話すのが「感想」ですから、感想を言えるようになる事は自分の「感情」や「思い」に興味が持てるようになる事でもあり、結果として、他人の感情にも興味を持つことに繋がります。

そして、感情に興味を持てるようになったら、他人との関わり方も変わってゆくはずだからです。

私たちは長い間、感情と仕事を切り離す事を求められてきました。

心を持った人間であるにも関わらず、ロボットのように感情を軽視して働いてきました。

それでも成果が上がった時代は良かったかもしれませんが、「物欲」に人を動かすパワーが薄れた今、組織の中で「人を動かす」のは「感情」です。

人のモチベーションを上げたり、関係性を強くするのは「心」に対するアプローチです。

だから、どういうタイミングでも良いです。
会議でも、ミーティングでも、仕事に対してでも。
感想を求める。

まずは、身近にある事に対し、「感想」を言える環境を作っていただけると、業務のやりとりだけで人が動くような無機質な組織ではなく、躍動感のある組織創りに繋がってゆくのではないでしょうか。

まずは自分からという事で、今回の記事を読んでどんな「感想」を持ったか?心の声に聴いてみてください。

「上司の関わり方」が6割

1月から、大手精密機械メーカーのプレイングマネージャー10名に対し、「コーチング」を実施しています。

この人たちは、どちらかと言うと上司から「評価が低かった」方々です。

上司から出された課題に対する、アクションの実行をサポートしてゆくのですが、一人一人と向き合い、じっくり話しを聞いてみると「やっぱりな」と改めて気が付いた事があります。

それは、今の上司が改善して欲しいと認識している「問題」はその人そのものの問題と言うよりも「上司」がどう関わったか?という事によって生まれるケースが多いという事です。

例えば、現在の上司に「もう少し、リーダーとして主体的に行動をして欲しい」という課題を与えられたあるプレイングマネージャーは、以前の部署では長きにわたり、研究職のスペシャリストである上司に言われた事を実行する事だけを求められてきました。

つまり、「君の意見などいらない、私の指示通りにやってくれれば良い」という事を言われ続けてきたという事です。

ご本人は、自分をあたかもモノであるかのように扱われていると感じた事でしょう。

また、別のプレイングマネージャーは、ホウレンソウなど業務上必要なコミュニケーションが弱いという評価を受けていますが、以前の上司は自分の業務遂行に埋没し、全くと言ってよい程、部下の仕事を「見ない」人であったので、上司に信感を抱き、積極的にコミュニケーションをとろうという意識が薄くなってしまったそうです。

大人ですから、全てが上司の責任とは言いませんが、上司の部下に対する影響力は大きく、関わり方次第では今の問題は「発生」しなかったように感じます。

本当の問題は何処にあるのか?

今回10名の方々と接してみて私が本当にその人自身に本質的な問題があると感じた人は「4人」です。

10名中6名は過去現在における上司との関係性に問題があると思っています。

つまり、6名は上司次第で今回の対象にはならなかった可能性があるという事です。

これは本来、活かされるべき人間が活きていないという事になり、会社としては「目には見えない」大きな損失です。

では、このようなミスマッチが起きないようにするにはどうしたら良いのでしょう?

ひとつは、「部下を持つ」べきでない人を上司にしないという事です。

これは、プレイヤーとして優秀であるからと言って「優秀な上司」になるとは限らないという認識に立つという事です。

たしかに「できる人」がリーダーとして育ってくれれば、それに越したことはないですが、先ほど挙げた研究のスペシャリストである上司のように、どうしても「向かない人」も一定数いるのは事実です。

なのでそういう人は、思い切ってその任からといてあげた方が「本人」にも部下の為にも良いのです。

評価や給料にも関連する事なので、簡単な事にできる事ではないかもしれませんが、利益と損害のバランスを考えれば、その人を上司に置いておくよりも、プレイヤーに徹してもらう事の方がはるかに「益」を産むのではないかと思います。

あともうひとつは、上司が部下に対する「見方」を変える事だと思っています。

これも言うのは簡単で、なかなかすぐには難しい事かもしれませんが、自分より部下は「下」であるという認識を改めるという事です。

一般的に上司の方が「熟練度」が高いため、どうしても「部下」に対しては「上」から見がちになりますが、「自分より下」と言う見方は、部下のモチベーションの低下や成長の鈍化に繋がります。

「下」ではなく、ともに「チームの目的、目標を実現する」仲間なんだという見方に変える事が出来れば、「損」は「益」に大きく転換できるでしょう。

「人は理屈ではなく、感情で動く」という事は、私の研修でも強調して伝えている事ではありますが、関わり方次第で、 やる気の向上やコミュニケーションの活性化、関係性の向上に結び付くのであれば、結果として、上司である自分の仕事も楽になるはずです。

会社で働いている人がどんな関わり方をしているのか?がパフォーマンスに大きく影響するという事は、グーグルが証明し、「心理的安全性」と言う言葉とともに認知されるようになってきました。

であれば、後はいつから、どこから始めるかです。

これは、ある意味会社の「体質改善」でもあるので「変化」が見えるまではそこそこ時間がかかりますし、進捗に対しては、一進一退があるはずです。

変化に抵抗する勢力に妨害を受けるかもしれません。

でも、これからは今まで以上に「人」を活かせる企業が生き残り、発展をしてゆくと私は信じています。

現状維持を続け、じり貧になって後で後悔する前に、早めに手を打つ方が得策だと思うのですが・・・。

今日は、ある企業の例をとってお話をしましたが、同じような問題は日本中至るところにある組織、会社にあると思っています。

良かったら、この機会にご自身の会社も「上司の適正」や「上司の部下に対する関わり方」について見つめ直して頂ければ幸いです。

日本人に合ったコーチングを創る④

前回は義務感、強制感を感じる仕事の中で、その中に「個人の目的」を設定できるか?どうかが大切と言うお話をしました。

今回は目標の具体的明確化についてのお話です。

これは簡単に言うと「いつまでに、なにを、どのように、どのくらい、どうする」という事を決めるという事です。

こうやって書くと簡単に見えますが、日頃から「抽象」「曖昧」の世界にどっぷりつかっている我々には、具体的に決めるという事は意外と難しい事です。

また、「アクションプラン」のところでも振れますが、とにかく、私たちは「はっきりさせる」事が苦手な国民であり、「決める事」を嫌がります。

でも、ここで妥協してしまうと部下の成長も「曖昧」なものになってしまい、変化の少ない停滞した日常に陥ってしまいます。

目標はどうやって決める?

では、具体的に目標をいかに決めるのか?ですが、部下が描いた「理想の姿」「GOAL」を達成するための「要件定義」を考える事から始めると良いと思います。

理想像である「ありたい姿を実現している」将来の部下が持っているであろう「人格」「知識」「スキル」「経験」を考えるという事です。

そして、その「要件定義」と現状に至る「ギャップ」を埋めてゆく事で自身の成長に対する道筋が見えてきます。

そして、理想への「標」(しるべ)である「目標」を今見えている、頑張れば手が届く範囲で設定します。

例えば、プロ野球選手の例で例えてみたいと思います。(なんで?と言う突っ込みは置いておいて)

今年ロッテにドラフト3位で指名された新潟「日本文理高校」の「田中晴也」と言う選手がいます。

私が新潟出身なので注目している子なんですが、ドラフト指名された時にこのテーマに合った「発言」があったので「題材」として取り上げてみたいと思います。

田中選手は記者会見で「日本を代表する選手になりたい」という「ありたい姿」を掲げています。

もし、あなたが、田中選手のコーチだったら、どうやって、この選手の目標を設定させますか?

ここで、先ほどのプロセスを使って考えてみましょう。

以下、田中選手と目標設定の為にやる妄想対話です。

コーチ
いつ、そうなっていたいの?

田中選手
25歳(7年後)

コーチ
どうなっていたら「日本を代表する選手」と言えるの?

田中選手
22歳から3年連続「最多勝投手」になっている。
18勝以上を3年間続けている。
通算防御率が2点台。
WBCに日本代表の先発投手として参加し、チームを勝利に導いている。
最高速度160km/hを投げている。
次にメジャーに行くのは「田中」とメディアでも言われている。
子供達のなりたい野球選手1位になっている。
チームメイトから「認められる」存在である。

コーチ
実現するために必要な事は?

田中選手
年間を通じて安定した投球ができる「ボディ」。
わかっていても打てない「直球」(回転数2500以上)。
何があっても動じない「メンタル」。
けがをしない「柔軟性」「ケア」を極める。
好不調に関わらず、態度を変えず、ファンに接する姿勢。
変化球のバリエーションを5種類まで増やす。
いつも見られているという事を意識して、私生活が乱れないようにする。
すべての球種でいつでも「ストライク」が取れるようになる。
サポートスタッフに対する「感謝の気持ち」を忘れない。
ファンあっての自分である事を忘れない。
チームワークを良くする存在である。
バッター心理を理解し、裏をかけるようになる。
頭を使った投球術を身に付ける。

コーチ
そのために来年一年間はどんなことを目標にする?

田中選手
プロ野球選手としての基盤を創る。
一年間戦える体力とボディを手に入れる。
ストレートの球速と回転数を上げる。
怪我無く過ごす。
メンタルについての知識を学ぶ。

コーチ
具体的には?

田中選手
体脂肪率5%で体重95㎏を達成する(現状85㎏)。
メンタルトレーニングの本を10冊読む。
年間で1200㎞走る。
股割りができるようになる※前屈や他の柔軟目標を別途細かく設定。
最高球速を5km/hアップする(155km/h)。
毎日気づいた事振り返り、記録する。

という具合です。

「ありたい姿」からそれが達成される為の条件を決め、短期の目標にする。

こうすると「遠くに見える未来」に向かう道筋が見えてきて、部下自身も自分の成長を図る事が出来ます。

ありたい姿や目標は変えちゃいけない?

良く研修で、「一度決めた」「ありたい姿」や「目標」は変えてはいけないのか?という質問をうけます。

ありたい姿や目標達成に向けて活動している中で、違う課題が見えたり、もっと、やりたい事が出てくることがあります。

それでも「一度決めた」ことはやり続けた方が良いのか?ということですが、私は変えても良いと思います。

なぜなら、未来のことなど簡単に答えが出るものではありませんし、最初に立てた目標に「苦しさ」を感じたり、「義務感」しか感じなくなるようでしたら、そもそも本末転倒だからです。

大切なのは、しっくりくる「未来」を見つける為の自己探求をし続ける事、そして、そこに向かって「目標」設定をして挑み続ける事です。

「未来の奴隷」になる事ではなく、「理想の未来を更新」して「今を活性化し続ける」事です。

上司としては「コロコロ変えやがって」と思う事もあるかもしれませんが、繰り返し、繰り返し「苦悶」する中で本当に望んでいる事が見えてくるはずです。

なので、部下の「成長へのもがき」を「否定」「避難」することなく「俯瞰して見守ってあげてください。

「自分で見つけ出すこと」が何より、「大切」な事だからです。

今日は具体的な目標設定について取り上げました。

次回は目標を達成するための「スモールステップ」について考えてみたいと思います。

日本人に合ったコーチングを創る③

前回は「自信」を育てるために「自己肯定感(自分の存在価値を認める)」を向上させる必要性と育て方についてお話をしました。

今日は「自信」のもう一つの要素である自己効力感について考えてみたいと思います。

自己効力感を向上させる

自己効力感は「自分が成し遂げたいと思う事をやれる力がある」と信じられる事です。

この「自己効力感」を獲得できるようにするためには、「描く」力とそして「描いたものを」具体的にする事、そして行動力、継続力が重要にあります。

なので、上司としては部下に以下のような視点で関わってゆく事が大切です。

  1. 目的、理由の深堀り
  2. 目標の具体的明確化
  3. スモールステップ
  4. アクションプランの具体化
  5. 成長(小さな変化)に目を向ける

今日は「1.目的、理由の深堀り」について、考えてみましょう。

まずは何と言っても、ここが「肝」になります。

なぜなら、私たちは日常の業務をこなす中で「目的」「理由」よりも「早く着手する事」や目の前の「目標」に関心を置くことが多いからです。

したがって、「そもそもなんで?」という事に関して考える事に慣れていません。

しかし、ここが「甘い」と全てがズレてきて部下の行動が「止まる」ったり、パフォーマンスが落ちる原因になります。

なぜなら、「目標」ばかりに焦点が当たると、それが延々と続くことによって、次第に「義務感」や「強制感」ばかり感じるようになるからです。

「目的や理由」を深堀するのは、部下にとって新しい取り組みが「自分事」といて捉えてもらう為です。

価値観まで堀さげる

では、どこまで掘り下げるのか?という事ですが、部下の持っている「価値観」にたどり着く事が重要です。

「価値観」はその人が大切にしている「考え方」や、何かを決める時の「判断基準」になるものです。

簡単に言うと「良い、悪い」「好き、嫌い」「やる、やらない」を決めているその人なりの「考え方」ですが、今回扱うのは「理想像を描く」上で基準となる「価値観」で「こうありたい」「こうなりたい」の根拠となるものです。

この会社、仕事を通じてどうなりたい?どうありたい?を言語化できると、期限を決めた「目標設定」がしやすくなります。

後は、「価値観」探求をどうやってやるかですが、その人の過去にヒントがあるので、昔の事を「聴きだして」みてください。

ただし、過去の出来事は膨大であり、沢山時間が必要です。

なので、比較的、仕事の中で活きる価値観を聴きだすためには、リアル、二次元問わず、「影響を受けた人」に焦点を当てて質問すると「理想像」が描きやすくなります。

例えば、

  • 今まで出会った人の中で尊敬する人はどういう人?なんで?
  • 好きな歴史上の人物、有名人は?なんで?どういう所が好き?
  • 過去出会った中であこがれた人は?なんで?
  • 先生、先輩や上司で影響を受けた人は?なんで?
  • 好きなアニメのキャラクターは?なんで?

こういう質問を部下に投げてみてください。

そうすると部下自身も「自分が理想とする人物像」を描きやすくなりますし、「なぜそう思うのか?」という価値観も見えてきます。

まずは、「習うより慣れろ」という事で、最初から上手くいかないかもしれませんが、「なんでそう思うの?」と部下が言う事に関心を持って聴きだしてください。

もしかしたら、意外な発見があるかもしれません。

次回は②目標の具体化についてお話しします。

研修の生産性を高める方法④

「確認とフォローで継続を促進する」研修でアクションプランを書いてもらい、改善につなげていただくというのが私の研修のお決まりになっています。

活きたアクションプランにする為のカギは、どれだけ「具体的、計測可能」なものにするかという事なのですが、おかげさまで、最近の研修では、参加者の方々は具体的計測可能を踏まえたアクションプランが書けるようになってきました。

ただし、それによって新たな課題も見えてきました。

それは、「計画を継続して実行する」という事。

本来は、決めた通りの内容を計画通り実行してくれれば、その結果を踏まえて、次への成長へのサイクルを回すことができます。

なぜなら、アクションが具体的であれば、結果も具体的になり、次への計画も立てやすくなるからです。

しかし、計画が具体的であったとしても実行されるとは限らない。

それこそが、次の課題です。

これは、会社が研修、教育をどうとらえるか?に関わってくる事なので、改善は簡単ではありませんが、「研修」のための「研修」にしないため、活きた研修にするために真剣に考える必要があります。

では、アクションプランの実行継続に導くためにはどうしたら良いかという事ですが、結論から言うと、短いサイクルで行動を第三者がサポートする仕掛けが必要だと思っています。

なぜなら、一人の力で行動を変えたり、新たに新しい事を始める事は容易ではないからです。

それは、2つの理由によります。

一つ目は以前お話しした通り、私たちの脳は「変化を嫌う」傾向があり、当事者は常に、アクションを休んだり、やめたりする誘惑にかられるからです。

また、一人で走ると視野がどうしても狭くなり、目先の成果を上げる事に意識を採られがちになります。

すると「できていない事」や「足りない事」の方に自ずと目が行き、心の中で「やる意味があるのか?」「無駄なんじゃないか?」と疑心暗鬼になり、いつの間にか、行動が止まってしまいます。

かくして、変化を嫌う「脳」の術中にはまってしまうわけです。

でも、「得たこと」や「わかった事」そして「なぜそれを得れたのか?」を深堀する機会があると例え、期待した成果がまだなかったとしても、やったことに「意味がある」事に気が付くことができます。

実は、このプロセスの中にあるプラス要因の積み重ねこそ、最終的な大きな成果に繋がってゆくのです。

それに、「やれなかった」「できなかった」という振り返りではモチベーションが下がる一方ですし、自己肯定感もどんどん低くなってゆきます。

次にもう一つの理由ですが、それは「現場の抵抗」です。

新しく取り組みが増えるという事は、やらなくてはいけない事が増える事になり、メンバーにとっては「負担」になります。

彼ら一人一人に「脳」があるので、いざ行動を始めても続ける意味よりもやめる理由を探す方が楽なので、隙あらば、多忙を理由に行動を止めようとします。

したがって、メンバーの行動に今度はリーダーが「伴走」し、意味や目的を繰り返し説き、得たこと、わかった事、小さな成果に目を向けさせてゆく必要があるのです。

これは想像以上にエネルギーを要するので、孤独な闘いの中でこれを続けるのはかなりのエネルギーが必要です。

なので、客観的な視点を持った伴走者が居てくれた方が良いのです。

伴走者はどういう人が良いのか?

伴走者ですが、本来はリーダーの上長がこの役割を担えることが望ましいのですが、実際問題は難しいと思います。

なぜなら、上に行けば行くほど、多忙であり、部下の学びよりも目先の成果に追われるケースが多く、自分の考えで「早く」部下を動かしたくなるからです。

最悪は、上長判断によって活動が止まるようなケースも出てきます。

したがって、伴走者は「利害関係のない第三者」である「他部門の上長」が良いと思います。

同じ社内であっても「直接的な利害関係」がない事で「客観視点を持ったメンター」のような位置づけで関わる事が可能になります。

また、同じ社内にいて、内情がわかるからこその利点もあります。

ただし、客観的な応援者であるためには、ある程度のコーチングスキル習得は必要になります。

これについては、また機会を改めて詳しくお話したいと思います。

ただ、役職が上がれば上がるほど忙しくなるのは世の常で、現実問題として難しい場合は思い切って、外部のサポートを活用しましょう。

外部のサポートとしては、主にコンサルタント、コーチ、カウンセラーがあります。

違いは、コンサルタントはアドバイス、解決策の提示が中心になります。

彼らの経験値で「答え」を与えてくれるわけです。

「経験の薄さから答えが見えない」新任リーダーにはティーチング中心のサポートも良いかもしれません。

次にカウンセラーですが、本来は、精神的に弱った人を話をじっくり聞きながら、正常な状態に戻すことが主な役割になりますので、アクションを前に進めるという意味では適任ではないかもしれません。

最近は「キャリアカウンセラー」「産業カウンセラー」など、本来の意味とは違う役割にも「カウンセラー」という名称を使うのでややこしいのですが、本来はメンタルの回復が主な役割です。

その点、コーチは、対話の中で相手の気づきを誘発し、成長や成果に結び付けてもらうためのサポートですので、アクションプランのフォローと言う点においては適任だと思います。

リーダーのキャリアや年齢、そして課題などを考慮してお選びいただければよいと思います。

どういう人を伴走者に使うかは別として、経験上わかっている事ですが、利害関係のない第三者の方が「話しやすい」事もあり、素直に思ったことを言える方が多いようです。

今日はここまで研修の生産性を上げる為のサポートの必要性についてお話してきましたが、学びを行動に繋げ、成果に繋げてゆきたいという風にお考えでしたら、是非「第三者サポート」の導入をご検討いただきたいと思います。

短期的、コスト的には「単発研修」より割高になりますが、中長期で見たら、安い投資になるはずです。

研修の生産性を高めるには③

研修の生産性を高める方法

今日は「研修参加者の動機づけ」をどのように高めるかについて考えてみたいと思います。

日本企業では階層に応じた研修の参加を義務付けているところも多いと思いますが、研修を「投資」と捉えた場合、それに見合ったリターンがあるか?については疑問を感じる事が多いのではないでしょうか?

その大きな要因となっているのが参加者の受講に対する「動機の弱さ」です。

どういうことかと言いますと、参加者の多くは「研修なんか参加している場合じゃないんだよ」「忙しいのに・・・」「仕事がしたいのに・・・」「しょせんは机上論だろ?」など、本心では、少なからず不満を抱えながらも、会社から言われて、仕方なく参加されている方が多いという事です。

中には「高い意識」を持って何か吸収してやろうと意欲的に参加される方もいるとは思いますが、そういう方は、基本的には既に「良い上司」であり、会社としては、そうでない方の方を変えたいという思いの方が強いはずです。

研修会社も参加者の動機が低い事は前提として、コンテンツに様々な工夫を凝らし、参加者を飽きさない仕掛けや「参加して良かった」と思ってもらえるような内容のものを用意して研修に臨んでいます。

その結果、最初は嫌だったけれど、参加してみたら、「意外と良かった」という感想を持たれる方も多いのですが、研修が良かったからと言ってそれが現場でその後「活きる」のか?と言うと、残念ながら、そうはなりません。

それは、新しい試みを職場で行うには、相手方である「部下」の協力がないとうまくいかないからです。

例えば、よくあるのが研修から帰ってきた上司が変った行動をとると、部下たちはそれを「好意的」に捉えるよりも、けげんな表情や戸惑いを見せる事も多いと思いますし、場合によっては冷たい反応や抵抗を見せる場合もあります。

そうすると「あれっ?研修の時はうまくいったんだけれど・・・」「話が違うじゃないじゃないか!!」と意気消沈して、あっという間に以前の状態に戻ってしまうのです。

なので、学びを職場で活かすにはそれ相当の決意や思いがないと難しいという事です。

一般的な研修では参加者に「HOW TO」を教える事が多いと思いますが、研修の生産性を上げる為にまず考えなくてはいけない事は、参加者のマインドセット、つまり「学ぶ動機付け」です。

それは結論から言うと参加者が研修での「学び」を「自分事」として考えられるように導けるかどうか?に尽きると思います。

私たちは、日常において目の前の事に追われる日々を送っています。

そして、気が付くと歳をとって、社会人としての終わりが段々近づいてくる。

でも、リアリティを持って、「終わり」に備え、準備している方は「稀」です。

なぜなら、「ゆでガエル」の話にあるように変化ははっきりとわかるようには起こらず、非常に緩やかに深層から進むからです。

基本的に変化を嫌う私達にはある意味強制的に意識を常に未来に向け、リアリティを持って備えるしか、変化に対応する事が出来ません。

まだ先の事だと思っているうちに手遅れになってしまうのです。

だから、日常の連続性が断絶する研修は絶好の機会であり、「変化」を意識し、「変化」に備える必要を感じてもらえる良い機会なのです。

では、どのように目を向けさせ、変化を促進するのか?という事ですが、私の研修では、

  1. 世の中の未来予測
  2. 自身のありたい姿(理想像)
  3. 会社を卒業する時の理想の状態
  4. ありたい姿、卒業時の理想の状態と「現状のギャップ」=問題
  5. 最悪の未来(会社を卒業する時に避けたい未来)
  6. 課題とアクションプラン
  7. 実行フォロー(個別コーチング)
  8. アクションの振り返り、内省
  9. リプランニング
  10. 実行

と言う流れを6ヶ月プログラムとして作って、自分の未来に向かっての行動を継続して行う仕掛けを提供しております。

研修に参加した人が職場で変化を起こすためには、ある意味孤独な闘いを強いられる事になりますが、「プロコーチ」による個別コーチングがセットされている事で参加者を勇気づけ、行動を継続する事に対し、有効に機能しています。

参加者にとって大切な事は、改善を継続する中で成果に繋げてゆくという事はもちろんの事、「自身の付加価値」向上にもつながります。

会社に従属的に身を任せる時代は既に終わっており、ビジネスマンは仕事を通じて、自分の付加価値を上げるという視点に立って、会社と付き合う時代になってきています。

私は参加者にプレイングマネージャーという立場をフル活用し、自分の付加価値を上げて欲しいといつも伝えております。

自分の未来に今が繋がると言う風にリアリティを持って考えられれば、参加者の研修に臨む姿勢も変わるはずだからです。

もし、研修の在り方、進め方に疑問をお持ちでしたら是非一度ご相談いただければと思います。

必ずやお役に立てると思います。