岡目八目とエグゼクティブコーチング

エグゼクティブコーチング

突然ですが、
「岡目八目」ということわざをご存じでしょうか?

囲碁で実際に対局している人より野次馬として「傍」から見ている人の方が八目も先まで手を見越せるという意味から、事の当事者よりも、第三者のほうが情勢や利害得失などを正しく判断できることを例えた「ことわざ」です。

「ことわざ」になるくらいなので私たちの日常でも「岡目八目」は良く起こります。

身近な例で言うと恋愛なんかはその最たるものでしょう。
「あの人はやめた方が良いのに。」と周囲は思っているのにヒモの様な人物に溺れてしまう人の話は昔からよく耳にします。
恋愛に限らず、自分が「こうだ」と思ったものに目を奪われて、視野が狭くなり、冷静な判断が出来なくなってしま事は人間であれば良く起こりうることです。

ではなぜ、当事者は目の前のモノに囚われてしまうのでしょう?

有力な説として挙げられているのは私たちの脳が自分にとって都合の良い情報しか意識下に置かないように選んでいるからなんだそうです。
私たちの脳が持っている情報処理能力は受け取っている情報が4000億ビット/秒に対し、処理しているのは2000ビット/秒。
つまり、2憶分の1の情報しか処理していないという事です。

言い換えると、自分にとって都合の良い情報以外は見なかった事にしているとも言えます。
「可能性は∞である」という事が良く言われますが、その根拠の一つは、この莫大な「失われた情報」にあるという事でしょう。
であれば、可能性を広げる一番シンプルな行動はこの「なかったことにしている情報」に目を向ける事。

でも、自分一人ではできないのでここで「コーチの出番」という訳です。

「子供達が早く大人になりたいと思う社会創りに貢献する」と言うのが私のミッションであり、身近な大人を格好良くしてゆこうという事でプレイングマネージャーの育成をしていますが、今期からは平行して「若手の経営者」(年齢で区切るのではなく挑戦意欲のある方)の支援に力を入れてゆく事を決めました。

なぜかと言うと実は最近、様々なご縁があって、スタートアップの方も含め、若い経営者の方にお会いする機会が増えてきからです。
そんな方々のお話をお聞きしていると自然と彼らを応援したいと思う気持ちが強くなってきました。

未来を創るという意欲と勇気そして決断力、行動力、さらに魅力的な構想。

聞いているこちらがワクワクするくらい躍動感があります。

日本を元気にしてくれるのは彼らであり、日本の未来は彼らにかかっているんだなと心から感じます。
私はそんな彼らに安心して未来を託せるように自分が出来る事をしてゆくつもりですが、選球眼はしっかりと持って支援して行くつもりです。
つまり、応援する人を選ぶという事です。
選ぶと言うと偉そうに聞こえるかもしれませんが、自分の利害しか考えない方は応援する気にはなりません。
私が応援する経営者は私が心から応援できる人。「志」や自分なりの「貢献意欲」がある人です。

「少年よ大志を抱け」ではないですが、それが「おぼろげ」な「思い」であっても遠くに目指すものがあり、チャレンジしようという方には魅力があります。

4月から3名の方の支援を開始しておりますが、今期はあと7名の方を支援する予定でおります。

これから、どんな魅力ある経営者に会えるのか?とても楽しみです。

若手経営者がエグゼクティブコーチングを受ける理由

エグゼクティブコーチング
最近、若手経営者の方からエグゼクティブコーチングについての問い合わせが増えています。 
年配経営者の方々は俺は良いから、「社員にやってよ」という方が比較的多く、まだまだ、コーチングは理解されていないんだなという思いを持つ事が多かったのですが、若手の経営者や起業家には徐々に「コーチングに対する理解」が浸透してきており、これからどんどん広がってゆくような感じがしています。

では、そんな若手経営者がなぜコーチングを受けたがるのか?と言う事なのですが、圧倒的に多いのが、「これからどうするか?」という問いに対する答えが欲しいからであり、起業して、何とかビジネスにはなってきたけれど「本当にこれで良いのか?」「これがやりたい事なのか?」という疑問が日々脳裏をよぎり、満足していない自分に気が付くからです。
 
 
そういう意味では、答えがない時代だからこそ、目先だけ見て流されるのではなく、自分でしっかり先を見据えて、進んでゆきたいという意思を持つ経営者が増えた事は大変喜ばしい事だと思います。
 
 
なぜなら、こういう意思を持った経営者が増えてゆく事で日本の経済、いや日本そのものが変わって行くはずだからです。
残念ながら、まだ日本では昭和の成功体験や思考を捨てきれずに従来通りの組織運営をしている会社も少なくないと思いますが、人件費を削って利益を生み出すというビジネスモデルから、付加価値を高めて利益を出すという思考が主流に変った時に日本はまた、自信を持てる国になるのではないかと考えています。

そんな時代の到来に向けて一人でも多くの経営者支援をしてゆきたいと考えていますが、今日は私が提供している「エグゼクティブコーチング」の内容について少しお話ししたいと思います。

オーソドックスなやり方はクライアントである経営者の方に様々な話をしていただいてからテーマを設定して行くのですが、クライアントが最初に口にするテーマは「本当の」テーマではない場合が多く、しっかり時間をかけて「聞きこんで」いかないとなかなか「本丸」にたどり着く事が出来ません。

「本当のテーマでない」とはどう言う事かと言うとまだ、「信頼関係のない人に話せる程度の事」と言えば理解しやすいかもしれません。

特に男性の経営者の方にはそういう傾向が強く、一般的には本心、本音を話すというフェーズに到達する迄かなり時間がかかるようです。

思考を整理する時間としてコーチングを活用する経営者も多く、忙しい経営者にとってはそれ自体も中々一人でできない事と言っても良いので決して無駄ではないのですが、時間が限られている中、早く本丸にたどり着き、成果を生むための行動をいち早く起こしていただいた方が満足度は高いので私のコーチングでは、開始前にひと工夫しています。

それは、「マトリクス」を使ったやり方なのですが、経営者ご自身が抱えているもの、つまりどこに時間をかけているか?を全て、マトリクス上に出していただいてから、テーマを設定して行くという手法です。

もちろん、「こういう目的でコーチングを受けたい」という前提があって、スタートするわけですが、それでも、一度抱えているものを全部出していただいてからスタートする方がクライアントが掲げるテーマの優先度合がわかりやすくなり、結果として成果が出やすいのです。

もう少し、通常のやり方との違いを言いますと通常のやり方はクライアントが提示したテーマに対し、コーチと一緒に手探りで進んでゆきます。

これに対し、マトリクスで棚卸をしてからスタートすると上から俯瞰して見れるようになり、どういう手順で進むのが有効か?と言う判断がしやすくなります。車の運転で例えるなら、通常のコーチングが「こっちかな?」など考えて進むところをマトリクスを使ったコーチングでは「NAVI」を見ながら、進んでゆくような感覚が得られます。

ただし、「NAVI」との違いは行先だけでなく、自分で「行き方」を決められるという事です。判断はあくまでクライアントが行い、道中ではなんで進みが悪いのか?速く進むにはどうするか?
もしかして、他に原因があるのか?などより、効率よく進むための対話をしながら進んでゆきます。

マトリクスは緊急性と重要性という二軸で考え、
➀成長領域(緊急でないが重要)
②拡大領域(緊急かつ重要)
③消耗領域(緊急かつ重要でない)
④損失領域(緊急でもなく重要でもない)
という4つの領域で構成されます。

どのように使うかですが、例えば、今渦中にいる「大谷翔平」さんの例で考えてみると大谷さんの期ゴールが仮に「三冠王になる」だと仮定します。

すると今起こっている「元通訳」が起こした問題は「成長の領域」(緊急かつ重要)に入ります。

大谷さん個人がコントロールできる事ではないのですが、新しい環境で良いスタートを切りたいという思いがある中で起きた今回の事件によって受けた衝撃や事件に対するメディア対応などは大谷さんにとって相当なダメージであり、ストレスだと思います。
このようにこの領域には前進拡大する為の項目が入るだけではなく重大なブレーキ要因も入ります。一方「成長の領域」は投手として復活する為の取り組みや身体つくり、ケアであり、今期のパフォーマンスには直接的に関係ない事柄が入ります。

「拡大の領域」は先に上げた事件の対応の他、今期の成績をアップさせるための取り組みである日々の試合参加や打者としてのトレーニング、対戦相手の分析、対策等、今期のパフォーマンスを
上げる為の取り組みが入ります。

「消耗の領域」(緊急かつ重要でない)には今まで「元通訳」に委ねていた事柄などが入ってくるでしょう。
「損失の領域」は大谷さんの場合何も入らないかもしれませんが、通常は好きであるとか得意だからと言う理由で本来は自分がやるべきでない事項や何となく慣習でやっている事が入ります。
明らかに無駄である事です。

このようにマトリクス上に「もれなくダブりなく」というレベルでクライアントが抱えているものを書き出してもらいます。

すると、自分が何に囚われているのか?や障害になっているもの、加速させてゆくべきものが見えてきて今から近未来に向かって、何から着手すれば良いかが明確になります。

着手順番に関するセオリーはありませんが、基本的には緊急性の高く、重要でない事項の軽減から着手するのがお勧めです。
なぜなら、緊急かつ重要の領域や緊急でなく重要の領域に対する行動の量や質に影響しているからです。
大谷さんの事例ではまさしくそうですよね。
ここまでやるだけでも十分価値がある事なのですが、さらに各領域毎に対し「コーチ」と対話をしながら進めて行くので場当たり的でない、エグゼクティブとして本当に取るべき行動が見えてきます。

私は経営をよく車の運転に例えるのですが、前進しようと思ってアクセルを全開にしてもサイドブレーキを引いたままでは効率よく進むこともできませんし、体力も消耗してしまいます。
でも、こういう事はご本人だけでは意外と気付かないものです。

立ち止まって俯瞰して客観的な視点を得る事で燃費の良い運転にシフトできますし、目的地へ着く為の最短で到達する道筋を見つける事が出来ます。

ある意味エグゼクティブコーチは対話をしながら道筋を見つけるためのナビゲーションシステムと言っても良いかもしれません。 
 
マトリクスを使ったコーチング。

もし、ご興味がありましたら、一度体験してみませんか?

スマホの登場によって失われたもの「Z世代とミラーニューロン」

Z世代とミラーニューロン

最近読んでいる本に「スマホ脳」という本があります。
スマホの登場によって私たちは「快楽」を手に入れたが、その反面、私たちの「脳」が対応できておらず、うつの増加など「負」の影響も受けているという事を分かりやすく分析している本です。

久しぶりに「なるほど!!」と思う事が多く、良著だなと思っていますので「まだ読んだことないよ」と言う方は良かったら、読んでみてください。

最近、Z世代について取り上げているのですが、また、この書籍によって新たな気づきがありました。
私たちの脳にはミラーニューロンという神経細胞があり、人の行動を真似する事で他者への共感性や感受性を強くする役割があります。

ミラーリングといってコーチングでもクライアントとの共感性を上げるために同じ姿勢やポーズを取ったりするのはこのミラーニューロンの特性を利用したものです。

ミラーニューロンが機能する事で他人の感情や考え方に対する理解力の向上に結びつくのですが、「直接人と関わる」事によって活性化するという特徴があり、画面越しやスマホ越しでは機能しにくいそうです。

つまり、SNSなどリアルで人と関わる機会が減っているZ世代において「他者共感力」や「対人関係における感受性」に課題があると言われるのはこのミラーニューロンに答えがあるのかもしれません。

1990年代にスマホが登場し、Z世代と言われている人達もこの時代に生まれています。

最初から、スマホがあるのが当たり前の環境であり、直接人と関わるよりもスマホでやり取りをする事が多い環境で育っているので、スマホがなかった時代に育った人間にとっては理解しにくい層であるのは当然の事であると言えます。

この事にいち早く気が付き、手を打ちはじめたのがコロナをきっかけに広がったテレワークを積極的に推進した企業です。

GoogleをはじめITの先端を走っているような企業や時代の最先端を走る大手企業がテレワークの廃止も含め、出勤比率を高める施策を打ち出してきたのです。

勿論、他にもメンタル不調やコミュニケーションに生産性低下など様々な問題があっての事ですが、画面越し、スマホ越しのコミュニケーションが増えると利己的なモノの見方になりがちで他者理解、共感性が衰退する事でチーム運営に悪影響があるという事がわかって来たからでしょう。

では、非接触コミュニケーションにどっぷりつかってきたZ世代に対して、どう接して行けば良いのか?と言う事ですが、私は「腹を決めて」彼らのミラーニューロンが機能するまで直接対話の機会を増やしてゆく以外に無いと思っています。

どんなに嫌な顔をされても対話をする機会を増やし、それを続けてゆく。

そして、いつか彼らのミラーニューロンが十分に機能することを信じて接してゆく。

言い換えるとZ世代の育成はミラーニューロンの活性化に対する教育と言い換えても良いかもしれません。

私自身も教育の場面でZ世代と接する時は直接対話の大切さを彼らが考える「自己都合のキャリア」育成に合わせて伝え続けてゆくつもりですし、プレイングマネージャーち接する時にはZ世代の謎解きをしつつ、対応策を提示してゆきたいと思っています。

ショートカットできる道があるかどうかわかりませんが、また新しいアプローチがあったら、ここで公表したいと思います。

「自分で考えて動け」がZ世代に通用しない決定的な理由

最近、若者の間で昭和歌謡が人気だそうです。

背景にはSNSの影響や現代とは違う勢いのあった時代への憧憬など様々な理由があると言われていますが、いずれにせよ、現代の曲調とは違う昭和のサウンドが斬新に聞こえるのでしょう。

ここで質問なのですが、令和で流行っているヒット曲と昭和のヒット曲の違いは何だと思いますか?

曲の作り方や表現など様々な違いがあると思います。
でも、もっと具体的な違いがあるんです。

それは一曲に使われる「文字数」です。
先日マツコの知らない世界と言う番組でJUJUがゲスト出演した時に話していたのですが、昭和309文字に対し、令和680文字と言う倍以上の違いがあるんだそうです。
しかも、実際の演奏時間は令和の方が長いにもかかわらずです。
これに対し、マツコは「情景みたいなのを思い浮かべる作業が昔の人より今の人のほうが不得手になってるのかもね。より具体的に直接的になってきてるのかも」と話していました。
私はこの話を聞いて「やはり、そういう事か⁉」と妙に納得した事があります。
それはZ世代は情報伝達において昭和世代の親父たちよりも文字数が倍以上、必要なんだという事です。
つまり、「察して動け!!」とか「自分で考えろ!!」とかは通用しない。
より具体的に情報を多くして伝えないと「伝わらない」。
と言う事は、昭和世代の上司たちからするともはや「共通言語」で話しているとは言えない次元かもしれないという事です。
まさに「外国人」に話すように理解するまで手を尽くして伝えるしかないのです。

その上で特に考えなければならないのが、言葉の「定義」です。
日常で私たちは「共通認識」がある事を前提に対話をしています。
しかし、実際は言葉から受け取る意味やニュアンスなどは一人一人違っており、どう解釈するかによって行動が別れてしまいます。
例えば、「今週中に報告書提出して!!」という指示を部下に出したとします。
あなたなら、何曜日の何時を思い浮かべますか?
研修でも参加者に良く聞くのですが、実際は金曜日の午前中から週明けの始業前まで人によって解釈は大きく分かれるのです。
これは若手からシニアに至るまで同様の結果になります。
つまり、「今週中」という言葉の定義を決めておかないと提出がばらけてしまい、それによって、後の行動も影響を受けるという事です。
ましてや相手が若手社員であればなおさらです。

仮に「今週中」が「金曜日の午前中」であるならば、上司は中身をチェックして、仮に修正があったとしても金曜日中に報告書を上に上げる事ができます。
つまり、その週のうちにその業務を片付ける事が出来るという事です。
それが、部下から月曜日の始業前に提出されたとすると中身を確認して、修正があれば、指示を出して再確認して上に上げるというプロセスを月曜日の午前中から下手したら一日かけてやることになります。
仕事は、時間の経過とともに増える一方なので部下の認識している「納期」と上司である自分の認識がズレる事により、上司はやる事が増え、どんどん「きつくなってゆく」というわけです。

一般社員相手でもこういうことが起こりえるわけですから、相手が新人社員であれば「今週中に提出」を「金曜日のお昼12時まで」に「報告書フォームに入力し」「プリンターで印刷して」「僕の机のココ」に置いておく事だよ。
という風に分解し、「定義づけ」をしてあげる必要があるかもしれません。

また、その際に大切なのは「なんでそうして欲しいのか?」を考えさせる事です。
そうしないと「作業」になってしまい、毎回同じことを言うはめになるからです。

「うわ~っ!!」と思うかもしれませんが、一旦、共通認識を植え付ける事さえできれば後は、案外楽になります。

「Z世代は何を考えているかわからない」と言う声も良くお聞きしますし、世代の違いと言う要素も確かにあると思うのですが、まずは、日常で良く使っている言葉について「正確に伝わっているか」「同じ解釈なのだろうか」から考えてみる必要があるのではないでしょうか。

生産性を上げる一番簡単な方法は日常でよく使う「言葉」の定義を確認し、共通認識を創る事だとと思います。

Z世代が使う「言葉の解像度」を上げる

前回、Z世代は「遊び」が足りないというお話をしました。
「遊び」とは一見、無駄に見える事ですが、今日は、その「遊び」がなぜ無くなったのか?
についてから、お話を始めたいと思います。

結論から言ってしまうと少子化の影響で子供達が「超過保護」に育てられたからだと私は思っています。つまり、自分で考え、解決するチャンスを親や学校が奪ってきたという事です。

別の言い方をすると親がいつまでも子離れできていないとも言えますし、子供達について言うと
精神的に自立できないまま青年期を迎えていると言えます。
典型的な例で言うと入社式です。最近は親が出席すると言うのが常識になっているようでこれは私の時代には考えられなかった事です。
更に言うと何処の会社に入るのか?についてのキャスティングボードさえも親が握っている状況なので会社側は採用内定者の親に内定承諾書をもらう「オヤカク」という手続きがマストになっています。
これは、「親の反対」によって内定辞退が増えているのが理由だそうです。

このように自分で考えなくても「親が考え、解決してくれる」ので子供たちは自分の人生について自分で考え、決断し、決断の責任は自分が取るという意識を持たなくなります。

さらに真偽は別として実際に自分で行動しなくても様々な情報がインターネットを通じて手に入るので自身の経験に裏打されていないもっともらしい情報に洗脳されてしまうのです。
「キャリア信仰」などはその最たるものです。

また、「少子化」によって売り手市場である事も彼らは当然分かっっていますので「周りが自分に合わせてくれる」のが当たり前と言う感覚で会社に乗り込んできます。
だから、厄介なのです。

では、そんな部下達をどのように育てたら良いか?と言う事ですが、まずやるべき事は以前お伝えした通り、「どうなりたいか?」を一緒に「言語化」できるまで深堀りしてあげる事だと思います。

一例をあげるなら、彼らが望んでいる「キャリアを積む」とは何か?と言う事を一緒に分解してあげる事です。
それは、一口にキャリアと言っても「何をもって」「キャリアを積む」という事になるのか明確に言語化されていないからです。
その証拠に「キャリアって何だと思う?」という質問を若手社員に問いかけてみてください。
恐らく、いや十中八九「なるほど!!」という答えは出てこないと思います。
いや、出てこないはずです。
なぜなら、それは彼らだけでなく私達が「答え」ではない「答え」を「答え」だと認識する習慣に
慣れているからです。

ややこしいですね。
簡単に言うと途中で考えるのをやめてしまっているのにそれに気づいていないという事です。

例えば「エンゲージメント」という言葉一つとっても「会社への帰属意識、貢献意欲でしょ」
というレベルで終わったら、エンゲージメントを向上させるために何をしたら良いか?は
本来明確になりません。

一口にエンゲージメントと言っても人によって、何がエンゲージメントに繋がるのかは一定ではありませんし、そもそも捉え方も違うはすです。

更に言うと会社の風土によっても違います。

したがって、すぐ処方箋を服用するのではなく、「うちの会社はこういう会社を目指すよ」という
軸を決めてから、どんな「エンゲージメント」を目指すのか?の「定義」を決め、構成する様々な「要素」を洗い出して、「優先順位」を決め、「最大公約数」的な所から取り組みを始めていかないと「エンゲージメント」形成には繋がらないのです。

単純に一般書籍に書いてあるような「仕事以外で付き合う機会が必要」「フラットなコミュニケーションが良い」などをそのまま鵜呑みにして

・BBQでも企画するか?
・言いたい事をつぶやけるアプリを入れるか?
・1on1やるか?
など

「こんな感じかな?」というおぼろげな仮説によって、取り組みを行なっても対処法的な取り組みでしかなく効果は薄くなってしまいます。

これについては長くなってしまうので別の機会にお話ししたいと思いますが、まずは「こうだよね」で何となく認識している言葉の解像度を上げる必要があります。
その中から、取り組みを考えていった方がはるかに、有効な取り組みになるからです。

話を「キャリア」に戻すと「キャリア」と言う事に対し、恐らく、彼らが望んでいるのは「この先、生きてゆく上で困らないような知識やスキル、経験を積む事」を指しているのではないかと思います。
端的に言うと自分の「価値」を上げてゆきたいという事です。
「価値」とは何か?と言うと一言で言うと「変化を起こす力」です。

例えば、大谷翔平の価値はチームにとっては、

彼が居る事で
「勝率が上がる」「他の選手に対し、良いお手本として刺激になる」「メディアの注目が集まる」
「スポンサーが増える」「ファンが増える」などでしょうし、広告媒体からすると「雑誌の販売数が増える」「視聴率が上がる」「CMスポンサーが増える」など、世間にとっては「元気がもらえる」「自分も頑張ろうという気持ちになる」「楽しみが増える」「野球小僧が増える」などの変化です。

このように人の価値は、その人が居る事でいない時と比べて何かしら、「良い変化」が起こる
事によって、認識されます。
こうして「キャリア」を「自分の価値を築く事」であると認識するならば、若手が見失っている事があります。

それは価値が「他者目線」で築かれるという事です。
つまり、周囲の人にどれだけ良い影響を与えられるか?と言う視点です。

言い方を変えると少なからず、周囲の人に良い影響を与えられないと「キャリアを積んだことには
ならないよ」と言っても良いと思います。

であれば、若手が「キャリアを積む」為に必要な事が見えてくるはずです。

価値向上を考える上で参考になるものに「成人発達理論」という考え方があります。
これは、人間の成長には「水平的成長」と「垂直的成長」の2軸があると言う考え方で水平的成長は知識やスキルを高める「量的」な成長をさし、垂直的成長は人としての器の拡大や人間性を深める「質的」な成長を意味します。

すごく、説得力がある考え方なので私は研修でも良く引用しています。

価値創造について考えると「量的」「質的」という二つの成長に向けて行動を起こしてゆく事とも言えるので「君が考えるキャリアは量的成長に偏っているんじゃない?」「成長には質的成長も必要なんだよ」と言う事を教えてあげれば良いわけです。

なぜなら、「困ったちゃん達」に欠けているのは質的成長の認識だからです。

分かりやすい例をPCで考えてみると量的成長は「アプリ」に該当し、質的成長は「OS」です。

つまり、PCはアプリばかり、新しいものをインストールしてもOSを更新していかなければ、上手く作動しません。

これと同じように「キャリア」もひたすら、知識やスキルを磨くという視点だけで捉えると本当の意味で人生を助けるキャリアにはならないと言う事です。

具体的に若手が身に付けるべき質的成長は

・自分の「モノの見方」だけでなく他者の「モノの見方」に目を向ける事
・周囲に協力し、助ける事
・自分から仕事を取りに行く姿勢
・失敗しても前を向いてゆくメンタル
・嫌な事も率先して引き受ける姿勢
・明るく、元気に挨拶できる事
・「ありがとうございます」をたくさん言える事
・積極的に学ぼうという姿勢
・自分の時間を使って勉強する事
・一見無駄だと思う仕事に「意味」を見いだす事
・・・・・・・
などです。

いずれにしてもこれらを彼らに伝える為にはかなり「言葉の量」が必要になります。

なぜなのか?についてはですが、それはある「理由」があります。
それを説明する上で「ヒット曲」と関連した非常に面白いお話がありますのでまた、改めてお話しします。

Z世代との対話に苦しむリーダー達

私の仕事は、一言で言うと「コミュニケーションを改善して組織のパフォーマンスを向上させる仕事」と言う表現に集約されます。

なぜこの分野に注力しているかというと、私はコーチングの専門家であり、コミュニケーションを扱うことが本業であるというだけでなく、組織活性化に向けてここが「ボトルネック」だと考えているからです。

近年、コミュニケーションは多様な要素が絡み合うことで複雑化してきました。

本当の意味での「意思疎通」が難しくなったと言えます。

また、日本がインターネットやAIの台頭により世界規模で起こった変化に適応できていないことも大きな要因です。

従来の「忠実性」や「勤勉性」だけでは、通用しなくなっているのは実感としてお感じになられているのではないかと思います。

しかし、理屈ではわかっているけれど、「中々変われない」というジレンマも同時にお持ちなのではないでしょうか?

そんな古いスタンダードが未だ色濃く残る組織において、変化を促すきっかけとなっているのが
日本の成功を知らない世代です。

時に象徴として語られるのがいわゆる「Z世代」です。

彼らの登場によって働き方改革や若手の採用育成に関する法改正が行われ、それに合わせた教育やコミュニケーション系の研修も増えています。

もちろん、彼らの台頭だけが理由ではありませんが、組織においてもフラットな「対話」を重視する風潮が強くなっています。

それ自体は歓迎すべき事であると思いますが、どこか、制度やルールばかりが先行して「本質」に届いていないようにも見えます。

私は世代で一括りにするのは好きではありませんが、Z世代の最大公約数的な特徴として語られる「共通項」は確かにあると思います。

それは、「無駄を省いて効率的に人生を考えてゆきたい」というキャリア志向と「年配者の過去における成功体験は信用しない」というマインドです。

日本経済の弱化や天変地異の頻発、そして、彼らが子供の頃から慣れ親しんでいるロールプレイングゲームの影響も大きいのかなと思いますが、何よりもリーダー達の「今の姿」が魅力的に見えないことが最大の要因であると思っています。

また、もう一つ彼らの特徴として考えられるのが表面的なコミュニケーションはできるが、中々本音を語らない用心深さです。

指示待ち世代と言われる事もありますが、これは、彼らが価値として認めていないものを仕事として押し付けられたくないという心理が働き、よけいなことを発言せずに卒なく、こなす事に注力した結果とも言えます。

だから、1on1では特に不満がありそうな感じがしなかったのに・・・
いい感じで話してくれていると思っていたのに・・・
「突然辞めちゃった」という事態が起こるわけです。

以上の事から、ある意味、Z世代は「遊び」の価値がわからない世代と言っても良いかもしれません。

ここで言う「遊び」とは良い意味での「無駄」です。

彼らのキャリア志向は彼らの主観で成り立っている以上、その視野に入っていない「経験」や「選択」は無価値であるように映ってしまうわけですが、

それだと嫌だけれど、気は向かないけれど、義務感しかなかったけれど、「やってみて初めてわかった」「視野が広がった」「やっておいて良かった」と言うような経験はできません。

でも、本当の意味で「はりぼて」じゃない「骨太」のキャリアを築くためには、一見「無駄だと思う事」をやってみるのも大切ですし、やった事によって「違うキャリア」が見えるきっかけになる事も多いのです。

なぜなら、全て「自分の希望通り」に周囲が動くなどあり得ないし、「理想の未来」は「経験」「体験」によって変わって行くものだからです。

さらに、何より無駄だと思う事に「やってみよう」と思い、その中に「価値」を見いだせる能力も非常に大切であると思います。

いや、私はこれこそが「最も大切なこと」と言って良いのではないかとさえ思います。

従って、リーダー達は「遊び」つまり「無駄」の価値を語れないといけないし、「無駄の価値」を反映した生き方(活き方)を部下に見せられないといけないわけです。

あるべき論を説いても「今のあなたの姿を見ていたら、説得力はないよ」と感じさせたら、いくら立派なことを言っても無駄になってしまうどころか、還って信頼を失う要因になってしまいます。

では、具体的にどうしたら良いのか?ですが、ポイントは三つだと思っています。

一つ目は、私は部下の描くキャリアに対し、一緒に深掘りし、「視野」を広げてあげる事。

二つ目は実際に部下の行動に対し、成長を「具体的な言葉」でフィードバックしてあげる事。

最後は言っている事に説得力を持たせる「お手本としての生き方(活き方)」をする事、つまり、自分のチャレンジを見せ、苦悩や失敗を見せ、「自分も闘っている」姿を見せる事だと思っています。

しかし、日本のリーダー達は「失敗予防」に縛られ、雁字搦めになっているように見えます。

私はそんなリーダー達を解放して、「俺も悩んでいてさ、でもこうやってみようと思うんだ」「最近失敗しちゃってさ。でもおかげでわかった事があるんだよ」「今、困っていてさ、こうしたいんだけれど助けてくれない?」など、横から語れるリーダーをたくさん輩出したいと思っています。

お読みいただきありがとうございました。

強い日本を創る・・・・「歴史学」を学ぶことから教育を変える➀

私は企業研修等でビジネスマンに関わる機会が多い関係で日本の「教育」についても考える事がある。なぜなら、現在のビジネスマンの思考や行動は、子供のころから受けてきている教育によって基礎ができているからである。

その中で一番問題だなと思っている事は「理由」と「目的」を考える習慣が希薄である事だ。
例えば、就きたい職業を考える際にも「~に入る」「~になる」事は考えるが、「なぜなのか?」「~になって、~に入って、何をするか?」そして「どんな貢献をするか?」は考えていない。

いや、考えていたとしてもどこかで刷り込まれたような、そして、対処的な「薄っぺらい」言葉しか出てこない。

これは、私たちが受けてきた教育が社会にとって便利な人材の育成に向いていた為、深く思考する事よりも目の前の事に「早く」「忠実に」対応する事を求めてきたからではないかと思う。

恐らく、一般市民から「総理大臣」までそういう方が圧倒的に多いのではないだろうか。
嘘だと思ったら、「岸田首相」に聞いてみればよい。恐らく、なぜ総理大臣になりたかったのか?そして、何を成し遂げたいのか?について「具体的な」、「熱のある」、「彼の言葉」での回答は得られないのではないか?
現状を見ていると総理大臣になった事で満足していて後は、自分の任期をなんとか無事に全うする事しか念頭にないのではないか?そんな風に思えて仕方ない。

したがって、日本の教育が取り組むべき事はあらゆる事柄に対し、「なぜなのか?」を考え、言葉に出し、議論する教育に変えてゆく事だ。そして、そのためにはまず、小学校から学ぶ教科の中に「歴史学」を取り入れる事ではないかと思う。

「えっ?歴史って習ったじゃない」と思われるかもしれないが、私達が学校で習った事は「何年に何が起こった」と言うようなやつであり、あれは「社会学」の中の「歴史に関する知識」であって、歴史学ではない。

歴史学とは、なぜそのような事が起こったのか?を体系的に世界的なつながりの中で考えてゆく学問である。世の中で起こった事、事件には必ず理由や動機がある。
それを考察しながら、思考力を深め、流れの中で出来事を捉えてゆく事が大切だ。

そうすれば、日本人が囚われている「自虐史観」からも脱却する事が出来る。

なぜ、日本が闘ったのか?闘いに向かって行ったのか?は、日本の出来事だけ見ていても理解はできない。海外がどのように動いていたのか?目的は何だったのかと言う考察ができれば、新たな見方が出来るようになる。

それが正しいかどうかは別として、様々な可能性を考える事によって「知識コピー能力」偏重から、脱却できるのだ。

また、同時に歴史をグローバルに捉える事によって「変わっていない構造」がある事にも気が付くはずだ。誰がルールを決めて、利権を争っているのか?ゲームを作っているのは誰か?である。



現状の教育は「覚えて」「吐き出す」の連続であり、目先の事に努力し、対応する力は養われても「答えのない」事に対峙すると途端に「フリーズ」してしまう。

視野が狭く、近視的であるからだ。

だからこそ、マスメディアに対する見方が嫌疑的になってきた今、歴史から学び、情報を自分で集め、一つの答えでは語る事の出来ない可能性を考える良い機会ではないだろうか?



受身組織を改革する方法<2>NG疑問文を使わない

受け身組織を改革する方法の第二弾は「NG疑問文を使わない」です。

私達が日常使う言葉の中には「疑問文」のような形式を取っているが、意味合いは「相手を責める」ようなものが多くあります。

このようなワードを多用すると部下の自主性や主体性が育たないばかりか、メンタルを破壊してしまう恐れがあります。

なぜなら、部下が受け身になっている理由の多くは「怒られたくない」「否定されたくない」といネガティブな深層心理が働き、「余計な事はしないで言われたことだけ何とかこなそう」と考えるからです。

では、どうしてこのような心理を持っているのか?というと過去の人生において「人格を否定」されるような言葉を投げかけられた経験が少なからずあり、これがトラウマのようになっている可能性があります。

したがって、上司が自分をどのように見ているのかという事に対して部下は、とても「敏感」であり、上司は部下と接する時にどのような言葉を使うのかについては注意が必要です。

今回は上司として部下に言ってはいけないNG疑問文と「毒にならない」言い換え方をいくつかご紹介したいと思います。

【1】こんな事もわからないの?(できないの?)

これは言外に「お前は使えないやつだな」と言っているに等しいのでNG度は最悪ランクです。
これを言う事で部下が「奮起する事」も「改善する事」もなく、上司が部下に対し文句を言っているだけなので関係性は悪化、下手したら恨まれるようになり、「害」しかありません。

お勧めの言い換え方➡何かわからない事があったの?できなかった理由は何なの?

【2】なんで~なの?(なんでこうしたの、なんでできないの?なんでわからないの?など)

英訳すると「WHY」なので一見相手に何を尋ねる文章のようで実際は「叱責」のニュアンスが強い言い方です。
こういう言い方は部下を追い詰め、「メンタル破壊」にも繋がる危険性があるのでNG度は同じく最悪ランクです。まさに「猛毒」ワードです。

お勧めの言い換え方➡こういう風にした理由は?できなかった理由は何かあるのかな?どこがわからないの?

【3】何やってんの?

これも良く日常で登場する「ワード」です。期待した通りに部下がやらなかった時に良く口から出てくるワードです。これも相手を強く責めるワードで職場だけでなく、家庭でもよく使いがちなNGワードです。私も結構子供に対し、言ってしまってるかもしれません。反省反省。

お勧めの言い方➡おっ、どうしたんだ?あれ、正しく伝わらなかったかな?

【4】何回説明すればいいの?

同じ間違いを繰り返してしまう部下に言いがちな言葉です。これも「お前は〇鹿なの」と言っているのと同じであり、相手に与えるダメージは強いワードです。

お勧めの言い方➡また、間違っているよ。わからないのはどこかな?

【5】どうすんの?

ミスや未達成の事柄に対し、対応を求める場合によく使うワードです。追い詰める要素が大きく、改善よりも精神的に追い込む要素が強くなります。

お勧めの言い方➡どうやって対応する?どうやって取り返そうか?

一見疑問文だけれど、相手を攻撃してしまう要素のあるワードを見てきました。

お気づきの方がいらっしゃるかもしれませんが、NG疑問文の方は「お前は」という主語が隠れているのに対し、お勧めワードの方は、「こと」や「行動」にスポットが当たっています。

上司が部下と話すのは本来「成長」を促し、「成果」に結び付けてもらう為です。
話す前に「目的は何か?」を考え、一時の「怒りの感情」をぶつけるだけにならないように注意しましょう。

仮に怒ったところで一時的に部下の行動が変わったとしても「怖いから」と言う理由で動いただけで成長には決して繋がらないからです。

今まで私が多くの管理職の方と接してきてわかった事は、部下が自分の思ったように動かない,期待通り成長しない理由の多くは「部下」にあるのではなく、上司の「あり方」「話し方」「聴き方」「接し方」にあるという事です。

良かったら、自分が使いがちなNG疑問文を洗い出し、「部下の行動を変える」「成長を促す」言い方に変えてみましょう。

もしかしたら、最初は、ぎこちなくなってしまうかもしれませんが「コミュニケーション」は筋肉運動と同じで繰り返し使う事で上手くなります。

言い方を変えるだけで部下の心理が「怒られたくない」「否定されたくない」から「認められたい」「評価されたい」に変ったら、こんな良い話はないと思いませんか?

心理的安全性を創ろうとしてはいけない

「心理的安全性」はビジネスシーンだけでなく、学校や部活、サークル活動など様々な場面において注目されるようになってきました。

その反面、じゃあ、どうしたら実現できるのか?については曖昧な認識のままではないかと思います。

なので、今日は心理的安全性について考えてみたいと思います。


心理的安全性に関しては、様々なHOW TO本があり、それに倣って取り組みをされた企業様も多いと思います。

ただし、結論から言うとコミュニケーションの自由度を高める事で心理的安全性を向上させようとしてもうまくいきません。

なぜなら、心理的安全性は創るものではなく、「生まれる」ものであり、「コミュニケーション」の改善だけで実現できるものではないからです。

その証拠に「心理的安全性」が脚光を浴びるきっかけになった「Google」の発表も「パフォーマンスの高いチーム」の共通項として心理的安全性を挙げただけなので、「心理的安全性」は「必要条件」であって「必要十分条件」ではないと言っているわけです。

したがって、この事からもわかるように取り組むべき事は「心理的安全性」を創る事を目的した活動ではなく、「パフォーマンスの高いチームを創る」事を目的としたアプローチです。

では、「パフォーマンスの高い」チームはどうやって創ればよいのでしょう?

Googleの調査でもわかるように一口で「パフォーマンスの高いチームはこうだ!!」というような正解はないと思いますし、様々なカラーがあってしかるべきだと思いますが、

参考までに、今まで弊社でクライアントの組織改善に関わらせていただいた中でわかってきたパフォーマンスの高いチームが持っている要素をピックアップしてみました。

□チーム内に「心が躍る」共通の理想像、目的や目標がある
□会議に目的とゴールがあり、全員が発言する機会がある
□議論の場では意見の違いを大切にしている
□メンバーは、自分の主張が通らなくても、決定した事には気持ちよく参画している
□一人一人に主体性と成長意欲がある
□一人一人が持ち味を発揮し、役割が明確である
□リーダーがサーバント型リーダーシップ(メンバーの意思、意欲を尊重し、能力やパフォーマンスを引き上げる)にベースを置きながらも状況によって対応を変える柔軟なスタイルである
□心理的な役割分担ができている(しっかりもの、ムードメイカー、モチベーターなど)
□お互いの感情に関心を持ち、大切に扱っている
□ミーティングで対話をする機会が多い
□メンバー同士がお互いに関心を持ち、プライベートも含めて良く知っている
□懇親の機会が多い(飲み会、プライベートな企画参加が多い)
□メンバー同士、お互いの取り組みや努力が刺激となっている
□チームの為、仲間の為に協力、助け合いが出来ている
□抽象的なやり取りではなく、数値で対話ができている

チームカラーに差はあれど、経験上70%チェックがつけば、パフォーマンスの高いチームと言えるのではないかと思います。

あとは、足りないところを優先順位をつけて取り組みを行なってゆけば、さらに強いチームが創れます。

ご参考にしていただけたら、幸いです。

具体的にどうしたら?という事をお知りになりたい場合はお気軽にご相談ください。

プロコーチが勧める「コーチング研修」の選び方

「答えのない時代」と言われるようになって、組織リーダーに求められるリーダーシップのスタイルも従来のトップダウン型から「部下の潜在能力を引き出す」コーチ型にシフトしてきています。そんな中、教育研修においても「コーチング研修」はもはや必須になっています。
現在、「コーチング研修」は研修会社をはじめ様々なで提供されていますが、何を基準に選んだら良いのかは「迷う」ところではないでしょうか?
今回は「コーチング研修」選びのポイントについて考えてみたいと思います。

「目的」と「期待するGOAL」に合った研修内容かどうか、「研修後のアウトプット」としては何を期待するのか

まずは、どのような目的でコーチング研修を受けさせたいのかを明確にし、その目的に合った内容の研修かどうかを確認することが重要です。そして、研修が終わった後、参加者にどうなって欲しいのか?という「GOAL設定」と、GOALに繋がる「アウトプット」を設計しておく必要があります。
特に学びっぱなしではなく「アウトプット」の仕掛けを用意する事で、学んだ知識を「定着」させる効果があります。

下に代表的な「目的」「GOAL」「アウトプット」を挙げてみました。

①コーチング研修の初級編

目的

まずはリーダー達にコーチングの基礎的な知識を学んで欲しい。

GOAL

コーチングの目的や効果、どんな要素があり、構造になっているのかを他者に説明できる。

アウトプット

全体ミーティングで60分使ってメンバーにレクチャーし、フィードバックをもらう。

②コーチング研修の中級編

目的

対象者にコーチングのコミュニケーションを身に付けてもらい、少しでも部下育成に活用させたい。

GOAL

職場で1on1が開始できるようになる。

アウトプット

アクションプランで具体的な計画を作り、実施する。

③コーチング研修の上級編

目的

研修参加者であるリーダーに、部下の能力を引き出すリーダーになってもらいたい。

GOAL

コーチングを習得し、コーチングを用いた関わり方ができるようになる。

アウトプット

  1. コーチングの要素である「アクティブリスニング」「承認」「質問」等のスキルを計画的に実施できるようなアクションプランを作る
  2. アクションプランに対する振り返りを「コーチ」と一ヶ月に一回行う
  3. 半年後、部下達や上司からのリーダーに対する評価が好転する

④コーチング研修の最上級編

目的

社内コーチを育成し、風土改革を起こしてゆきたい。

GOAL

  1. 一年後の組織診断の結果が大きく好転している
  2. 数値指標が好転している(売り上げ、残業、離職率等)
  3. 外部(取引先)からの評価が変わっている
  4. 半年後、ICF(国際コーチング連盟)の資格取得者が○名出た。

アウトプット

  1. 受講者が社内でコーチングを開始している
  2. ICF(国際コーチング連盟)の資格取得に向かって、各自が行動を計画している
  3. 参加者同士が自発的に「リフレクション」の機会を計画している

①初級編から④最上級編に向かうほど「期待値」は高く、内容も手厚くなっています。

会社として「どこ」を目指すのか?を考えてみてください。
まずは①から入り、順序だてて④に向かって計画してゆくのも良いと思います。

講師の実績、経験の有無

講師の実績や経験を確認し、信頼性の高い講師による研修を選ぶことが大切です。
さらにもう一つ重要な要素があるとしたら、その講師に「教育に対する思い」があるかどうかです。
なぜ、講師をやっているのか?はその人なりの理由があると思いますが、「思い」の有無は、研修参加者への関わり方やメッセージの伝わり方にも違いを生みます。
研修を決める際に「講師候補の人」と面談する機会があれば、「なぜ、この仕事をしているのか?」という質問をしてみてください。
どこかで聞いた事のある教科書のような回答ではなく、その人なりの「言葉」で話せる人であれば、「思いのある人」と考えても良いでしょう。
それも「目的」によって選び分けていただければと思います。
例えば、目的のところで書かせていただいた①「知識を教える」というレベルであれば、実務でコーチングをやっていない「講師」や「コンサルタント」でも十分かなと思いますが、「知識がある」のと「できる」には大きなギャップがあるので、目的の②以降のように、参加者に対し変容、つまり「できる」ようになってもらいたいと考えるのであれば、経験値の高い「プロコーチ」である方が望ましいと思います。
目安としては、ICF(国際コーチング連盟)のPCC(プロフェッショナル認定コーチ)以上がお勧めです。
ICFは一般の方にはあまり知られていませんが、国際的に認知されているコーチング専門機関であり、資格取得には①プロコーチとしてのコーチング実施時間(PCCは500時間以上)と、実際に「コーチングを実施した音声」二本、さらに知識テストの合格が必要です。
つまり、経験と知識の双方が伴っていないと合格できない資格であると言えます。

また、組織で働いた経験があるかどうか?マネジメントの経験があるかどうかも重要なポイントです。
一口に「コーチ」と言っても、「得意分野」が違います。候補に挙がった人が「組織向け」のコーチングに適した「コーチ」なのかどうかという視点も持って選んでください。

最後は候補に挙がっている「コーチ」の「プレゼンス」(存在感)「教え方のスタイル」や「考え方」「パーソナリティ」を考慮した上で「自社に合った」コーチ選定をすればよいと思います。

研修の形式

これも「研修の目的」によって異なります。例えば、知識を伝えるような研修であれば「教室形式」や「オンライン」授業でも良いと思いますが、意識変容、行動変容に導く為の研修であるとするならば、参加者同士の対話やワークなどで「自分の頭で考える」「自分の言葉で話す」「相手の話を聴く」「自分以外の視点に触れる機会がある」など参加者が「気づく」、参加者から「引き出す」仕掛けが多い設計が望ましいでしょう。
プログラムの中で「集合」「一対一」「グループワーク」などが設計されている事、そして「意図」を確認しておく必要もあります。
良い講座は「なぜ、そのスタイルをとるのか?」という質問にも説得力のある理由があるはずです。

研修のスケジュールや場所

目的によって、「コンテンツ」の「長さ」や「会場」「実施手段」は変わります。やはり、これも目的をフィックスした上で考える必要があります。さらに参加者の事情、繁忙期や異動がある時なども考慮してスケジューリングをしましょう。

研修予算

予算の大枠は最初に「潰しておく」必要があります。よくあるのが「目的」と「予算」が合わないケースです。決裁者が内容に対しては賛成していたのに、見積もりが出た途端反対されるというパターンはよく起こります。二度手間、三度手間とならないように「予算ありき」であることも念頭に置いて「目的別」に「期間」「価格」で3パターンは考えておいた方が良さそうです。
その上で「落しどころ」を決めましょう。

株式会社プレジャーポケットでは、「目的」から実施に至るまで「営業マン」ではなく、実際に講義を担当する「経験豊富なプロコーチ」がご相談に乗らせていただきます。もちろん、「相談は無料」です。お気軽にお問い合わせください。