心理的安全性を創ろうとしてはいけない

「心理的安全性」はビジネスシーンだけでなく、学校や部活、サークル活動など様々な場面において注目されるようになってきました。

その反面、じゃあ、どうしたら実現できるのか?については曖昧な認識のままではないかと思います。

なので、今日は心理的安全性について考えてみたいと思います。


心理的安全性に関しては、様々なHOW TO本があり、それに倣って取り組みをされた企業様も多いと思います。

ただし、結論から言うとコミュニケーションの自由度を高める事で心理的安全性を向上させようとしてもうまくいきません。

なぜなら、心理的安全性は創るものではなく、「生まれる」ものであり、「コミュニケーション」の改善だけで実現できるものではないからです。

その証拠に「心理的安全性」が脚光を浴びるきっかけになった「Google」の発表も「パフォーマンスの高いチーム」の共通項として心理的安全性を挙げただけなので、「心理的安全性」は「必要条件」であって「必要十分条件」ではないと言っているわけです。

したがって、この事からもわかるように取り組むべき事は「心理的安全性」を創る事を目的した活動ではなく、「パフォーマンスの高いチームを創る」事を目的としたアプローチです。

では、「パフォーマンスの高い」チームはどうやって創ればよいのでしょう?

Googleの調査でもわかるように一口で「パフォーマンスの高いチームはこうだ!!」というような正解はないと思いますし、様々なカラーがあってしかるべきだと思いますが、

参考までに、今まで弊社でクライアントの組織改善に関わらせていただいた中でわかってきたパフォーマンスの高いチームが持っている要素をピックアップしてみました。

□チーム内に「心が躍る」共通の理想像、目的や目標がある
□会議に目的とゴールがあり、全員が発言する機会がある
□議論の場では意見の違いを大切にしている
□メンバーは、自分の主張が通らなくても、決定した事には気持ちよく参画している
□一人一人に主体性と成長意欲がある
□一人一人が持ち味を発揮し、役割が明確である
□リーダーがサーバント型リーダーシップ(メンバーの意思、意欲を尊重し、能力やパフォーマンスを引き上げる)にベースを置きながらも状況によって対応を変える柔軟なスタイルである
□心理的な役割分担ができている(しっかりもの、ムードメイカー、モチベーターなど)
□お互いの感情に関心を持ち、大切に扱っている
□ミーティングで対話をする機会が多い
□メンバー同士がお互いに関心を持ち、プライベートも含めて良く知っている
□懇親の機会が多い(飲み会、プライベートな企画参加が多い)
□メンバー同士、お互いの取り組みや努力が刺激となっている
□チームの為、仲間の為に協力、助け合いが出来ている
□抽象的なやり取りではなく、数値で対話ができている

チームカラーに差はあれど、経験上70%チェックがつけば、パフォーマンスの高いチームと言えるのではないかと思います。

あとは、足りないところを優先順位をつけて取り組みを行なってゆけば、さらに強いチームが創れます。

ご参考にしていただけたら、幸いです。

具体的にどうしたら?という事をお知りになりたい場合はお気軽にご相談ください。