今日は「問題の本質」について書いてみたいと思います。
それは、弊社でご提供できる価値の一つと考えているのが、「問題の本質」にフォーカスできる事だからです。
「問題の本質」とは何かと言うと表面的に見える事象ではなく、それを引き起こしているもともとの原因を言います。
効果的な研修を考える上で大切なのは、「問題をどうとらえるか?」であり、いかに「問題の本質」に沿ったものにできるか?ですが、実は言うほど簡単ではありません。
なぜなら、私たちは日頃から「表面に見えているもの」に目が行き、その奥底に隠れている「本質的な問題」になかなか目が届かないからです。
これは、問題解決の研修を実施するたびに感じる事でもあります。
したがって、効果的な研修を計画するには、時間をかけて表面に見えている問題を「なぜ?」を繰り返しながら深堀りし、一方でクリティカルに「本当にそうか?」を考え、「特定」してゆく必要があります。
またさらに問題解決に向けた優先事項や「すぐにできる事」と「できない事」に分類しながら、「何からやるべきか?」を順序だてて考える必要があります。
ただし、研修のご担当者の方にそこまで求めるのは非常に「酷」な事だと思っています。
それは特定の階層の「教育研修の事」ばかり考えているわけではなく、複数のタスクを同時に抱えている場合が多いからです。
なので、そうした中で、問題を捉えようとするとどうしても「表面的」な事になりがちですし、また思い込みによる「課題のマンネリ化」というものが良く起こります。
「問題の表面」しか見えないというのは、例として挙げるなら、プレイングマネージャーにおける部下マネジメントがうまくできていないという理由を「部下に対しての関わり方がわからないからできないのだろう」と考えるという事です。
そうすると、提供すべき研修は「知識供与」という事で「部下に対するマネジメントの仕方を教える」というのが研修のテーマになります。
でも、もし仮に問題が「知識がない事」ではなく、「現状のままが楽であり、変わりたくない」と思っているマネージャー達の感情や「マネジメント業務に対する捉え方」にあるとすると、いきなり「HOW TO」を教えても効果性が薄く、例え研修の場で一時的に盛り上がったとしても「現場の温度」に引っ張られ、熱がすぐに冷めてしまう事は容易に想像がつくのではないでしょうか。
だとしたら「知識供与」の前にまず「マインド」を作らなければなりません。
つまり、部下を育て、チーム力を上げる「力」を身に付けるという事に価値を見出し、前向きになってもらうという事です。
マインドの作り方は弊社では、リーダー能力の価値を「未来志向」で考えていただくというベネフィットアプローチ(個人的な恩恵)と「変わらない」(現状維持)という事で発生するリスクを考えるリスクアプローチから考えます。
弊社で「天国と地獄」と呼んでいるコンテンツです。
「変わりたい、変わらなくてはいけない」と言う思いは、研修に参加すると大なり、小なり抱く方が多いと思いますが、よりリアリティをもって未来を考えていただくことで「思いを強くする」事が出来ます。
また、さらに「今部下から自分に対し、どういうニーズがあるのか?」を知っていただくアプローチも有効です。
日ごろ接している中で「部下たちの本音」は表層化しにくく、「案外うまくいっている」「大きな問題はない」という認識を持っておられる方も多いと思いますが、実際に意見を集めると自分の認識との「ギャップ」に少なからず衝撃を受ける場合が多いのです。
こうして、未来を鑑み、自分のあり方に目を向けると「本質的な問題や課題」がありありと浮かび上がってきます。
そして、ある程度、「確かにそうだな。このままではまずいな」と言う考えに至ってから、次は徐々に「関係性の築き方」や「部下の能力の伸ばし方」という段階に入っていけば、研修の充実度は向上すると思いますし、さらに、一過性で終わらないように彼らと伴走するコーチングを組み合わせれば、よりマネージャー達が変容や進化を起こしやすくなります。
それでも2:6:2の法則という事で表されるように全ての人が「変容する」わけではなりませんが、このうち、仮に半数が変容を起こせば、組織に対する影響度は高く、会社内部の「マネジメントについての当たり前」が変わってゆき、近い将来、私が考える「風土の変容」に到達するスピードは速くなります。
これから、研修は「コスト」という考え方から、「投資」であるという時代に入ってゆきます。
なのでより高い投資効果の高い研修をお求めでしたら、プログラムありきで考える前に「問題の本質」を探ってみてはいかがでしょう?
問題の深堀をする時は、当事者だけでは難しい場合が多く、第三者の存在が有効になります。
そんな時は一声おかけください。
体重は増加傾向ですが、フットワークは軽いので迅速にお伺いいたします。