日本人がこれから、最も必要になると言われている「主体性」とはどんなものなのでしょう?
言葉で表現すると「自分で考え、決めて、責任を持って実行する性質」という事になります。
そんなに弱いのかなぁ?と思われた方もいらっしゃるかも知れませんが、「自主性」と言うものと区別する事が出来たら、納得されるのではないかと思います。
「自主性」とは「決められたことを率先して行う性質」を言います。
つまり、「答え」がある事、「やる事が明確である」事が前提なのです。
例えば、「今からオフィスの大掃除をする」という事になったとします。
その時に何も言われなくても「じゃあ、私トイレ掃除しますね」と率先して、行動に移す人。
この人を自主性のある人と言います。
こういう方は、そこそこいらっしゃると思いますし、やる事が明確であれば、少なからず自発性を発揮できる人は多いと思います。
でも、何をやったらよいか、答えがない状態になると自分で動ける人は非常に少ないのです。
ある企業のお偉いさんと話したときに、典型的な主体性の欠如を表すこんなエピソードを語っておられました。
「コロナに対する会社の方針が出た時に、いかに安全性を担保するのか?を考えるより、会社の方針に合った行動なのか?を考える人間が多いんだよね」
主体性が高ければ、自ら情報を取り、自分でどうするかを考えて、行動するところではありますが、答えにあっているか?を求めて行動する習慣は、時として本末転倒の行動を誘発してしまうのです。
なんで、こうなるのでしょう?
実は、主体性を発揮しようとすると、自己責任が発生するという事が大きく影響していると考えられます。
自分で考える、決める「自由」よりも「責任」に目が行ってしまう。
また、実はそういう人に限って、実際に責任を追及された経験はなく、「責任」をまだ見ぬ未知のモンスターのように捉えてしまっている。
結果として、責任を負うというリスクを避けようして「人と同じ、横並びの答え」を求めてしまうという習性が染みついているのです。
これは、多くの日本人にとって、大変根深い問題ですが、主体性を「今」こそ身に着けてゆかないと後々大変なことが私たちに降りかかってきます。
その大変なこととは何か?と言うと顕著に表れるのが「危機管理能力の低下」です。
世界情勢は、非常に流動的で、想像つかない事が現実として起こってくる可能性があります。
例えば、このコロナ禍で世界が苦しんでいるときに、中国は覇権国家になるという野望を隠そうとせず、武力行使をちらつかせながら、近隣諸国に対し、紛争の種を撒いています。
アメリカの出方次第で、いつ日本も中国から攻撃されるかわからない状態であるという事を私たちは認識すべきです。
でも、日本国内、特に政治家達は、外敵に対する認識は甘く、優先順位の低いことに対し、無駄な時間と税金を投入しているわけです。
マスメディアも事実を伝えているわけではなく、意図的に情報操作を行っているという事が明白になってきており、今やネットの方が事実を早く伝えるようになってきています。
こんな状態で、突然中国に襲ってこられたらどうなると思いますか?
国が、政治家が、自衛隊が・・・など、自分達の命に係わる判断を根拠のないものに依存し、自分でジャッジできない事で中国に支配されてゆくのは容易に予測がつきます。
なので、今こそ、私達一人一人が「自分の頭で考え、決めて、責任を持って実行できる」ようにならないといけないのです。
今何をすべきなのか?を。
例え話として世界情勢の話をしましたが、身近かなところでも、主体性が必要な時代になってきました。
次回は、主体性なき日本人を襲う危機についてもっと掘り下げて考えてゆきたいと思います。