今、様々な企業で問題になっているのが、「コミュニケーション」です。
時代の変化と共に変わる「その時代に適したコミュニケーションのあり方」がある中で、企業だけでなく日本社会全体が「答え」を見いだせず「変化に対応できていない」状態であると言っても良いと思います。
それは、インターネットの普及による手段の多様化、簡素化やそれに付随した「人間関係の認識に対する世代間ギャップ」等により、複雑化した社会の中で手抜きが横行し、お互いを理解し合う事が難しくなった、あるいは理解し合う事を面倒な事として、避けるようになった事が大きく影響していると思われます。
したがって、曖昧な自分勝手な表現の中でやり取りが行われ、結果として後々大きなミスやトラブルに繋がったり、感情的なギャップを生み、関係性の悪化を招くことになります。
関係性が悪化すれば、ダニエル・キムが提唱する成功循環モデルにある通り、「負のスパイラル」に陥り、どんどん重症化してゆく事になります。
では、このような状況をどのようにして解決すれば良いのでしょう。
それに対する、ひとつの答えは、仕事として「対話を復活させること」です。
つまり一昔前まで当たり前のように、アフターファイブで行われてきたような対話を「仕事として復活させる」と言う意味です。
かつては、何かあっても、仕事以外の時間でフォローし合う事が当たり前にできていましたが、今は働き方改革等で時間的な制約が大きかったり、会社や仕事に対する考え方が変わったってきたため、かつてと同じやり方をすることは中々難しい状況になっています。
そこで、ある意味「強制的」に対話をさせる仕組みを創るという事です。
今回複数の企業様で”WA”king 45というプログラムを導入することになりました。
”WA”kingのWAは「輪」を創り、「話」をし、「和」を紡ぎ、大きな「環」に発展させてゆくという思いで名付けました。
毎週5人組のグループが45分間オンラインで対話をするというプログラムです。
何を話すのかというと「1週間で起こった感情を揺さぶられた出来事」についてです。
ここで大切なのは、鎧を脱ぐ事、そして、仲間の質問やフィードバック、そして仲間の話の中から気づきを得て、内省する事です。
内省は自身の「器」を大きくする上でとても大切な事です。
人の成長・発達には人としての器を大きくする「垂直的」なものとスキルや能力を身に着ける「水平的」なものがあると言われておりますが、内省は垂直的成長・発達に繋がる大切なアプローチになります。
最初は抵抗感のある人もいるでしょうが、繰り返し、行ってゆく事で私たちに眠っている「記憶」が呼び起こされ、内省の価値を理解できるようになります。
私達人間が発達してきた背景には「コミュニケーション能力」がありました。
これは、他の動物たちとは一線を画す「人間の存在を決定づける」能力でした。
なので、本来私達のDNAの中に「コミュニケーション」が好きで重要性を理解している記憶があるはずです。
なので、定期的な対話機会の中でその意味や価値を発掘する事が出来ます。
また、”WA”king 45を実施してゆく中での様々な成果や気づきがあると思いますので随時ご紹介してゆきたいと思います。